2019.08.12

「anniversary wave 12th」

◎入場式
8月12日、後楽園ホールにて、12周年記念興行を開催。大会に先立ち、所属全6名がリングへ。選手を代表して挨拶を任されたのは、メインイベントで彩羽匠が持つレジーナに挑戦するHIRO’eだった。「みなさん、本日はwave12周年、後楽園ホール大会にご来場ありがとうございます。12周年を迎えた今日、waveのリングマットが新しくなりましたー! 汚さないように気をつけてもらって、これからもリングマットと一緒に頑張っていきたいと思います。13年目のwaveもみなさん変わらず応援してください。そして私はメインで彩羽匠のベルトに挑戦します。必ず取ってみなさんと一緒にビッグwaveをやりたいと思うんで、みなさんよろしくお願いします。本日、全7試合、休憩なしとなっております。みなさん応援のほうよろしくお願いします!」と元気よく大会をスタートさせた。
1、ヤングwave(15分1本勝負)
○星いぶき&Maria&梅咲遥(8分41秒、片エビ固め)青木いつ希&進垣リナ●&星月芽依
※ダイビング・ボディープレス


wave12周年記念大会のオープニングマッチは、ヤングな選手たちによる6人タッグマッチ。スタートから元気ハツラツな6選手は、アピール合戦で沸かせる。

序盤は星月が捕まる展開。いぶきのショルダータックル。梅咲のドロップキックやクロスボディーが決まる。ボディースラムの体勢に入る梅咲。星月が堪えてエルボー合戦に。抜け出した梅咲のボディースラムが決まり、カウント2。星月もドロップキックでやり返してなんとか青木にタッチする。

青木はショルダータックルで梅咲を倒すと、小刻みエルボー。張り付けボディーアタック、ボディープレスでカウント2。さらにセカンドからのフットスタンプを狙うが、かわした梅咲がドロップキック、セカンドからのドロップキックをお見舞い。カウント2。Mariaとタッチ。
青木はショルダータックルで梅咲を倒すと、小刻みエルボー。張り付けボディーアタック、ボディープレスでカウント2。さらにセカンドからのフットスタンプを狙うが、かわした梅咲がドロップキック、セカンドからのドロップキックをお見舞い。カウント2。Mariaとタッチ。
勢いよく飛び出たMariaは青木にドロップキックを連発。しかしカウント2止まり。梅咲を呼び入れ、ダブルのドロップキックを成功させる。一方、青木もMariaを担ぐとバックフリップでやり返す。進垣とタッチ。

進垣はドロップキック2連発からワキ固めに移行する。耐えたMariaはドロップキックを放って、いぶきと交代。
ショルダータックルを見舞っていくいぶき。だが、トレイン攻撃につかまる。進垣とエルボー合戦を繰り広げたあと、グラウンドの攻防。攻守が入れ替わり、進垣がワキ固めへ。味方のMaria&梅咲が助けに入ると、いぶきが復活。ネックブリーカードロップを決めると、カウンターのローリングエルボーをお見舞い。最後はダイビング・ボディープレスにつなげて勝利をおさめた。
2、ルチャwave(20分1本勝負)
AKINO&○Leon(10分40秒、クラッチ・デ・ガオー)本間多恵&X=ミル・サクラカス●


AKINO、Leon、本間多恵といったルチャスタイルを得意とする選手が集結した第2試合。本間のパートナーは当日発表の大物Xとされていた。大物Xとは誰か? 注目が集まるなか、会場に流れたのはミル・マスカラスのテーマ曲!? 確かに大物のテーマ曲だが、現れたのはマスクを被った旧姓・広田さくららしき人物。リングアナは「ミル・サクラカス」とコール。マスクの正体がほぼほぼわかるネーミングにガッカリするAKINO&Leon。Tommyレフェリーも「大物だと聞いていた……」と落胆の表情を浮かべる。
そんななか、試合は本間VSLeonでルチャらしい攻防。Leonがリープフロッグをみせれば、本間はアームホイップ。AKINOがガットショットでカットに入ると、本間はAKINO&Leonにクロスボディーを放つ。キャッチされてしまうと、サクラカスがクロスボディーでカットに入る。だが、かわされ本間に誤爆。

続いてAKINOが出ていき、本間にローキック。そしてロープに張り付けると、AKINOがキック、Leonが逆水平チョップを交互にお見舞い。そしてダブルのフライング・クロスチョップを放つ。さらにLeonが本間をスリーパーで捕獲。サクラカスがロープワークからカットに入るかと思いきや、「頑張って!」と励ますだけ。
ローンバトルを強いられる本間。なんとかLeonにヘッドシザースホイップを放つと、サクラカスがボ・ラギノールでようやく出ていく。さらにAKINO&LeonにDDTを放つと、2人まとめてボ・ラギノール。AKINO&Leonが場外に転げ落ちると、本間がプランチャ・スイシーダで追い打ちをかける。
リングに戻った本間&サクラカスは同時にスパインバスターを敢行。すかさずダブルのジャベを狙うが、サクラカスはLeonのnoki-anバックブリーカーで捕獲されてしまう。さらにLeonはバックブリーカーを決めると、マッドスプラッシュ。これは本間がカット。

本間はAKINO&Leonを相手に孤軍奮闘。AKINOにミサイル発射。カウント2。サクラカスもミサイルキックで続き、ボ・ラギノール、そして619を決める。4選手が入り乱れるなか、AKINOはサクラカスにハイキック。走るAKINOにサクラカスがふらふらドーンでカウント2。混戦となるなか、サクラカスはLeonにへなストラル。カウント2。最終的にはLeonがクラッチ・デ・ガオーに切り返し3カウントが入った。
試合後、サクラカスがわりと流ちょうな日本語でマイク。

サクラカス「メキシコから今日のためにはるばるやってきたよ! ありがと。ルチャの神髄、見せられたと思うよ。ルチャ大好きなんだよ。ここで提案がある。私の妹分の旧姓・広田さくらといういい選手がいるんだけど、その選手が10月1日、自分の興行やるといってる。私もちろん、オファーを受けてメキシコからまたくる。ルチャをやるにはお前達が必要だ。10月1日、出てくれるか?」

サクラカスは本間、Leonの了承を得るも、AKINOは「ごめん。10月1日でしょ? すごい忙しい」とお断り。するとサクラカスは「オマエ地獄に落ちればいいよ! とっておきのヤツ、メキシコで小林香萌、いい選手と聞いた、その選手も出てくれるよ。10月1日、ルチャの神髄を見せてくれるよ。どうもありがとう!」と返した。
3、Future wave(15分1本勝負)
○優宇(8分16秒、レフェリーストップ)野崎渚●
※変形片羽締め


CATCH THE WAVEのビジュアルブロック優勝を果たしたものの、波女を惜しくも逃した野崎渚に用意されたのは、優宇との初シングルマッチ。

ロックアップから優宇が押し込みクリーンブレイク。今度は野崎が押し込み、逆水平チョップを狙う。これをかいくぐる優宇。すぐさま野崎は串刺しビッグブーツ、ドルミルの体勢に入るが、脱出した優宇が逆にスリーパーへ。なんとか野崎がロープ。
優宇は逆水平チョップを放つと、野崎もブレイジングチョップでお返し。激しいラリーが繰り広げられ、改めて逆水平を狙う優宇。これをキックで払った野崎がビッグブーツで攻勢。おしゃれキック→ビッグブーツ→ランニング・ダブルニーアタックにつなげる。
さらに野崎はドルミルで捕獲。なんとか脱出しようとする優宇。マットに野崎を叩き付けて解くと、すぐに走る。これを野崎がビッグブーツで迎撃する。
5分経過。優宇のセントーンに、野崎は片足ドロップキックで応戦。ビッグブーツを狙うが、受け止めた優宇が担いでコーナーに叩き付ける。そしてキャノンボール。カウント2。ここで優宇は片羽締めへ。なんとか脱出した野崎が走るが、優宇が払い腰。そして、もう一度、片羽締めへ。旋回したあと、変形の片羽締めへと移行。グイグイと絞り上げると、野崎が朦朧としたためレフェリーが試合を止めた。
4、Hot wave(20分1本勝負)
▲水波綾(15分41秒、両者ノックアウト)志田光▲


4・14新木場で時間切れ引き分け。決着をつけるべく4・28大阪で再戦が組まれていたが、直前に水波綾が蜂窩織炎のため緊急入院。決着はお預けになっていた。志田光は10月の自主興行以降、AEWに合流するため、これが渡米前のラストシングルとなる可能性が高い。
試合はロックアップでスタート。水波が押し込み逆水平チョップ。かいくぐった志田が走ってショルダータックル。受け止めた水波が豪快なショルダータックルを放つ。すぐさま志田もドロップキック。水波もショルダータックルで応戦しボディースラム、ギロチンドロップでカウント2。キャメルクラッチで捕獲したが、志田は噛みつきで脱出。
続くブレーンバスターの掛け合いを制したのは志田。ランニングニーで追い打ちをかける。水波もパワースラムでやり返し、張り付けラリアット、レッグドロップを敢行。すぐさま肩固めへ。志田がなんとかブレイク。
今度はコーナーに向かう水波。追いかける志田。2人ともエプロンへと転落すると、志田がエプロンでインプラント。場外に落ちた水波に、志田がエプロンからのヒザ蹴り、雪崩式ブレーンバスターでリングに戻す。カウント2。ファルコンアローもカウント2止まり。スリーカウントはカウント1。後頭部へのヒザ蹴りもカウント1。
驚異的な打たれ強さをみせる水波がショートレンジのラリアットで反撃開始。正調ラリアットを叩き込む。いずれもカウント1。水波のラリアットに志田はジャンピング・ニーで応戦。10分経過。さらに水波もラリアットを放ちダブルダウンとなる。

立ち上がるとエルボーの打ち合いに。ここから水波が裏投げを放ち、ラリアットで追い打ちをかける。さらにもう一発を狙ったが、これは志田もかわす。ここで志田は目突きからの首固め。キックアウトされると延髄斬りから走る志田。

しかし水波がラリアットで迎撃し、ホットリミットにつなげる。だが、惜しくもニアロープでカウント2。もう一度、水波はホットリミットの体勢。着地した志田が後頭部へのスリーカウント、もう一発スリーカウントを叩き込む。立ち上がった水波がラリアット、志田もスリーカウントでやり返す。2度目のダブルダウンとなり、両者立ち上がれずにKO裁定となった。

試合後、水波は「志田! 志田のまっすぐで熱いプロレスが自分は好きです。アメリカ行っちゃうけど、絶対、絶対、世界の志田になってきてください。そして、自分たちのシングル、決着ついてないから、どこまででも行って決着つけてやるからな。今日はありがとうございました」とマイク。決着戦はまたもやお預け。次の機会は日本になるのか、それとも志田の新天地となるアメリカとなるのか? いずれにせよ熱い闘いは間違いない。
▼バックステージ
——志田戦は4月の大阪で流れたカードだが。

水波「そうなんですよ。入院しちゃって」

——そこからの思いを引きずっていた?
水波「それももちろんあるんですけど、それはまず一番にありますし、志田のファイトスタイルっていうか、私はどんな志田がいるか知りませんけど、私の対角に立つ志田は、まっすぐで熱い気持ちがあって、本当に感情でぶつかって勝負してくる。そこの勝負をしてくる選手だと思っているので、自分ももちろんそういうタイプの人間だし、同じ者同士やるのがすごく刺激になるし、ここ最近のAEWに行くのが近づくのにつれて、志田のプロレスが本当に毎回、毎回、大きくなっていくし、それは世界を見据えているからかなと思ったり、そういう姿を本当に素直に尊敬。異国の地で勝負するわけですから、尊敬できる半面、自分もまだまだできるんじゃないかとか、自分もまだまだ悔しい。そういった気持ちも同時に沸き起こってくるので、やっぱり水波綾というレスラーが成長するためには必要な選手だなと思っています」

——今後はなかなか対戦できない相手、今日決着を付けておきたかったのでは?
水波「それはもちろん! もちろん×2。でも、元から勝負は当たり前なんですけど、この試合を終えたあとのは新しい自分に出逢えるんじゃないかっていうのを思っていましたし、次の里村戦に向けてここは絶対勝っておきたかったけど、勝てなかった自分っていうものに対してはこのままではもう1回、里村明衣子に負けるだろうっていうふうな気持ちはもちろんありますんで、そういう意味ではこのシングルは勝っておきたかったですけどね。まあでもいま終わった感じの自分が次のステージというか、そういったものを視野に入れれてる。『うわ、負けた、どうしよう』っていうウジウジではなく、この段階からしゃっかりと次を見据えているっていう部分でもう新しい自分になってると思うので。勝ってればなおスーパー・ウルトラ・すげー水波になってたんですけど。それができなかったのはちょっと…。あとはwaveの12周年ということもあったんで、まあでも私はこのまま貫きます。これが水波ですから!」
5、Anniversary WAVE~桜花由美デビュー18周年記念試合(30分1本勝負)
○尾崎魔弓(11分34秒、エビ固め)桜花由美●
※桜花のビッグブーツからのカバーを切り返して。


2001年8月19日にデビューし、今年で18周年を迎える桜花由美。記念試合の相手はOZアカデミーで同じ正危軍として行動をともにする尾崎魔弓だ。2人のシングルは、尾崎の30周年記念マッチ以来3年ぶりとなる。

試合前には桜花に記念の花束贈呈。その桜花がゴングと同時にビッグブーツで仕掛けていく。だが、尾崎も読んでおり、早々にチェーンを持ち出す。序盤からラフファイトを展開する尾崎。イスで桜花のヒザをぶっ叩いていく。さらにイスで桜花の指を挟んだ尾崎はチェーンパンチで追い打ち。
尾崎はこれをチェーンで墜落させると、桜花の首にチェーンをまき付け宙づり状態。このあと戦場は場外へ。
劣勢を強いられる桜花。いつもであればバラムチを使うところだが、ここはwaveのリング。丸腰で耐えた桜花はなんとかバックドロップを放つと、ビッグブーツで反撃。尾崎がセカンドロープにもたれかかると、場外助走からのビッグブーツ。ダイビング・サンマドロップにつなげる。
リングに戻ると桜花がビッグブーツ、尾崎がバックブローをお見舞い。走る尾崎に桜花がネックハンギングボム。すぐに尾崎もオザキックをお見舞いする。両者ダウン。ほぼ同時に立ち上がると、尾崎のバックブロー、桜花のビッグブーツが交互に炸裂
桜花の垂直落下ブレーンバスターはカウント2。走る桜花に尾崎がカウンターのバックブロー。オザキックもカウント2。なおも走る尾崎に桜花がビッグブーツを叩き込みカバーするが、寸前で切り返した尾崎が技あり勝利を収めた。
▼バックステージ
桜花「負けたー、悔しい!」

——18周年記念試合だったが。
桜花「勝って恩返ししたかったんですけど、まだまだ。尾崎さんは強いということを痛感しました。っていうか今日試合をしてて、尾崎さんとは対戦より組んだほうがいいなと思います」

——19年目になるが。
桜花「本当にいろいろありすぎて、目まぐるしく毎年過ぎていって、私はずっとこのままでいいんだろうかと模索中なんですけど、今年は実験の年なので、いろいろ実験して、waveがいい方向に向かえるように私は19年目、waveは13年目進んでいきたいと思います」
6、DUAL SHOCK WAVE~WAVE認定タッグ選手権試合(30分1本勝負)
<王者組>宮崎有妃&○旧姓・広田さくら(17分7秒、サクラライト)高瀬みゆき&有田ひめか●<挑戦者組>
※第23代王者組が2度目の防衛に成功


7・15新宿大会で奇跡(宮崎有妃&旧姓・広田さくら)が持つWAVE認定タッグ王座に挑戦したThe Beginning(高瀬みゆき&有田ひめか)。敗れた直後に、高瀬は毒霧を意識するあまり、タイトルマッチに集中できなかったことを素直に告白。次は「ベルトだけを取りにいきますので、もう1回やらせてください!」と再戦を申し入れ、2回連続のタイトル挑戦が実現した。
ビギニングの2人は防護服のような真っ白なつなぎスタイルで登場。これなら何色に染められても大丈夫ということか。ゴングと同時に場外へと出て行く4選手。なぜか奇跡が連れ戻し、有田をロープに振る。高瀬が奇跡の足をすくって再び場外。ビギニング主導でバックステージへと消えていく。

しばらくして戻ってきた4選手だったが、奇跡の顔面が緑色に!? どうやら奇跡が先手を取られた模様。

リングに戻ると奇跡が反撃を開始させる。有田の防護服のお尻部分を破った広田はピンポイントでボ・ラギノール。高瀬にもお見舞いする。その脇では宮崎が有田に恥ずかし固め! これは高瀬がカット。
有田は宮崎に串刺しニーで攻勢に出る。宮崎も串刺しラリアットでお返し。すぐに、有田がボディースラム、ボディープレスでカウント2。

続いて高瀬が出ていき、逆水平チョップ。宮崎は攻めながら防護服をビリビリに破くと、ビッグヒップ。そして「キミが爆弾!」と有田を高瀬にハンマースルー! さらに場外に高瀬&有田を連れ出すと、広田がトペの体勢。だが、これは失敗に。
リングに戻り、宮崎がムーンサルトプレスを投下。寸前でかわされ自滅。攻勢に出る高瀬だったが、宮崎がラリアットで迎撃する。そして広田とタッチ。

広田はフェースクラッシャーからのLOVEポーズ。ロープ渡りを狙うが、高瀬が拒む。すると広田は「オマエがやるってことかーーー!」と高瀬に無茶ぶり。ロープ渡りに挑戦する高瀬。広田がゆさぶり落とすと、高田純次の体勢。しかしここで、広田はセコンドの野崎と目があい、野崎を強引にリングへ。しぶしぶ高田純次に挑戦する野崎だったが、寸前で高瀬がかわす。すると広田は「この出たがりが!」と野崎を蹴り落とす。

広田は「邪魔者がいなくなったところで!」とエルボー合戦。ヒートアップした2人は高瀬の逆水平チョップ、広田のボ・ラギノールの応酬となる。高瀬がドロップキックを見舞うと、掟破りのボ・ラギノール。そのままバックステージへと4選手が消えていく。
戻ってきた奇跡は、欠場中のマーベラス・桃野美桜を連れて登場。毒霧は桃野に誤爆してしまった模様。広田は「なんでオマエがいるんだよ。勝手に入ってきてるんじゃねーよ!」と八つ当たり。これには桃野のパートナー・桜花が助けに入る。

遅れてビギニング勢が戻ってくる。奇跡側のセコンド・野崎に毒霧を見舞ったようだ。リングに戻ったビギニングは、広田にダブルの攻撃。高瀬のブレーンバスター、有田のショルダータックルが決まる。そして逆エビ固めへ。耐えた広田が有田にボ・ラギノール! 高瀬もボ・ラギノールで助けに入り、もう一度、ビギニングがダブルの攻撃につなげる。
かわした奇跡がコーナーtoコーナーのときめきメモリアルを敢行。広田のへなーらサンセットは押しつぶされてカウント2。有田のバックフリップ。高瀬のギロチンドロップが決まるが、ボ・ラギノールがきいている高瀬はのたうちまわる。
続いて有田は広田にアルゼンチン・バックブリーカー。高瀬はカットに入ろうとする宮崎にドロップキックを放つがかわされて、有田に誤爆。それでも、有田はすぐにジャンピング・ニーで立て直す。そしてファイアーマンキャリーで担ぐも、広田がサクラライトに切り返し、逆転勝利を収めた。
◎試合後のマイク
高瀬「もう1回! もう1回やらせろ」

宮崎「わかったよ。(喜ぶ高瀬に)そのわかったよじゃない。何度もやるか!」

広田「いまはゆっくりさせろ(仕方なくビギニングが退場)」

そこでマイクを握ったのはセコンドの桃野。

桃野「おいお前達! 11月3(サン)に復帰するので」

広田「(毒霧は)ちょっと早いけど復帰祝いってことでおめでとうございました」

桃野「美桜、ぜんぜん関係なくてさ、心配だったから付いて行ったら、こんなになって。はじめてやられたんだけど! もうやられた瞬間に決めたから! 復帰したらすぐそのベルトに挑戦する。(桜花が喜ぶと)一人で。だから覚えておけよ!」

広田「何だっけ×2、忘れちゃった(名前)」

桃野「ボスと」

桜花「マミー」

広田「オマエはもう、美桜はそれ以上ケガするなよ」

桃野「……ありがと」
7、Regina di WAVE~WAVE認定シングル選手権試合(30分1本勝負)
<王者>○彩羽匠(18分39秒、エビ固め)HIRO'e●<挑戦者>
※ランニングスリー。第14代王者が初防衛に成功


今年のCATCH THE WAVEを制し、波女となった彩羽匠。第14代レジーナとして迎えた初防衛戦は、ヤングブロックを制したHIRO’e。他団体に流出してしまった至宝を取り戻すべく、やる気満々のHIRO’eだったが…。
試合はHIRO’eが投げっぱなしジャーマン、スピア、ジャーマンSHで奇襲を仕掛ける。キックアウトされると低空ドロップキックを狙うが、かわした彩羽がエプロンでパワーボムを狙う。これをHIRO’eが水車落としでやり返す。

場外では彩羽がローキックをお見舞い。HIRO’eもプランチャ・スイシーダでやり返す。
リングに戻ったHIRO’eは彩羽のキックをかいくぐり正拳突き。サッカーボールキックを放つ。これが彩羽の闘志に火をつけた。彩羽はキックのコンビからサッカーボールキックでお返し。ネックツイストからチキンウイング・フェースロックへ。

耐えたHIRO’eも低空ドロップキック、串刺しスピアでお返し。ブレーンバスターでカウント2。コーナーに向かうも、彩羽が雪崩式ブレーンバスターに切り返す。そしてフロントネックロックで捕獲。
なんとかブレイクするHIRO’e。彩羽はローキックで追撃する。受け止めたHIRO’eがドラゴンスクリュー。そして足4の字固めへ。耐えられるとミサイル発射。走るHIRO’eに彩羽がニールキックで返り討ち。

続いてエルボー合戦に。そこから彩羽がローキックを連発。走る彩羽を捕まえたHIRO’eが投げっぱなしジャーマン。カウンターのスピア、ジャーマンSHでカウント2。そして、ミサイル発射。さらにコーナーからのチンクラッシャーを放ってバックドロップホールドにつなげる。キックアウトされるとムーンサルトプレスも放ったが、彩羽が剣山。
これでペースが変わる。彩羽はローキック、低空ドロップキックで追い打ち。顔面蹴りからのスワントーンボムを投下させる。返されるとランニングスリーの体勢に入る彩羽。なんとか切り返したHIRO’eが丸め込みを連発していく。キックアウトされまくるも、いま一度、カサドーラを狙うHIRO’e。これを彩羽がぶっこ抜きジャーマンへ。
再び彩羽はランニングスリーの体勢。だがこれも裏カサドーラに切り返すHIRO’e。ヒヤリとした彩羽だったがキックのコンビネーションで立て直すと、ライガーボムを敢行。これも返されてしまったものの、三度目の正直でランニングスリーを決めて3カウント!
◎エンディング/8・25名古屋で広田のレジーナ挑戦が正式決定。メインに水波、宮崎も名乗り。中継で公開討論がおこなわれることに…!?
彩羽「おいHIRO’e、HIRO’e。キャリア何年だ?」

HIRO’e「もうすぐ5年だ。オマエの1個下だよ!」

彩羽「HIRO’eはキャリア1個下だよね? おい×2、オマエ悔しくないのかよ。確かにウチも今日、何回かスリーカウント取られそうになったよ。でも、オマエとは背負ってるものが違うんだよ。オマエはwave背負ってるのかよ、本当に。何か言ってみろよ」

HIRO’e「私だってな、私なりに背負ってるけど、まだまだできていないのはわかってるんだよ! わかってんだけど…わかってんだよ! 私だってオマエみたいに、先輩後ろにつけて、先頭立ってwave引っ張っていきたいけど、まだまだ自分にはそうできてないの、わかってる! でもな、いつかオマエ以上にこの団体背負って、またオマエとベルト戦ができるようになってやるから、待っとけ!」

彩羽「大きな波に乗ってくれるの、待ってるよ。防衛したので、次の防衛戦の相手……」

広田「はい、はい、はーい。そうですよねー! そうですよ! よくぞ×2、防衛してくれました。おめでとう、匠! 8月25日、名古屋国際会議場でメインでオマエとレジーナのベルト懸けて……(水波が現れる)これな、これな、これなんですよ」

水波「8月25日の名古屋国際会議場、メイン。自分と里村さんのシングルじゃダメですか? 自分、いままでwaveでやってきて、その集大成を地元のメインで出して闘いたいんです。自分がメインでやらせてださい」

宮崎「だったら、私と高橋奈七永の試合をメインじゃダメかな?」

広田「みんな待って。落ち着いてくださいよ。そもそもレジーナだし、団体のベルトがメインでしょうが。ねえ! (水波の顔を見て)何それ泣きそうな、めんどくせーな……。えっと、ちょっとゴメンね。わかった。たぶんその当たり前のことを覆したいっていうほどの思いがあるんでしょ? 里村さんとのシングルマッチには。それは宮崎さんのぶんもわかってます。宮崎さんも一緒。そんなに思いがあるっていうのはわかりました。じゃあ、ちょっとよくその話を聞きましょう。今日はもうあれなんで、このおかしいことを聞いてしまったみなさん。みなさんにも、どうなるか経過を伝える責任があると思うので、はじめての試みやりたいと思うんですが、このメインが誰かっていう話し合いを何かしらの手段を使って中継するか何かで、みなさんも見れるという状態で、みなさんの前で正々堂々と話を、思いのたけを語って、正々堂々と納得した上でメインを決めましょう。ちょっと後日リリースします。で、いいかな? チャンピオン」

彩羽「自分は何試合でも。このベルトの価値を下げなければいいので、何試合でもいいです」
広田「いい子ぶってんじゃねーよ!」

水波「いろんな自己主張があっていいと思うんです。広田さん名古屋、レジーナ、タイトルマッチ決まったんですよね。彩羽が防衛したから。それはそれで絶対、waveにベルトを持って帰ってください。取り戻してください。それはお願いします! ということでいいですか。今日はwave12周年の記念すべき興行ですよ。だから私が締める!」

桜花「水波、最後に締めてください。締める前に一つ発表ごとがあります。9月1日、波の日、NAMI☆1大会。こちらwave所属6人のみの大会にしようと思っています」

広田「3試合くらい?」

桜花「いえ×3(笑)。6人しかいないからシングル3本って思うでしょ。んなわけないから×2。一人何試合かしてもらいます。馬車馬のように試合をしてもらおうと思います。ははは。なので、その試合の組み合わせは後日発表したいと思います。ぜひみなさん9月1日、楽しみにしていてください」

水波「改めまして今日はwave12周年の記念すべき興行なんですよ。じゃあコール&レスポンスをしてビッグウエーブをやっていきますからね。行きます! 今日はいい波乗れたか! 今日の波は最高だったか! またこの波に乗りに来いよ! 行くぞ、ビッグウエーーーーーブ! これがwaveだ! ありがとうございました!」
▼バックステージ(彩羽)
彩羽「まず、よかった。前、レジーナ取ったときに初防衛戦で一度も防衛できずにベルト取られた過去があったから、それを払拭できてまずはほっとしています。リング上で一番言いたかったこと、HIRO’eの言葉に心やられた部分もあって、一番言いたい部分を言い忘れた。このベルトを取っていま自分が一番にやりたいこと。やらなきゃいけないこと。それはwaveの選手全員制覇。それが第一目標。なぜならばこのベルトはwaveが大事にしてきたベルトで一度、活動休止になるときに一度封印したと思うけど、新生waveになって一発目、よそ者の自分がチャンピオンになりました。あの封印をとくとき異様な雰囲気がしましたね。それはwaveの選手の圧というか、そういうものを感じたときにこのベルト、全員一人一人タイトルマッチをして全員に認めてもらおうと思いましたね、そのときに。認めなくてもいいよ、認めなくてもいいから。でも負けた者に言う資格はないからさ。自分はこのベルト、waveの選手全員と防衛する。それをしたら桜花社長もGAMI会長も何も言えないでしょ。自分の好きなところで防衛戦もやるし、好き勝手にこのベルトとともに女子プロレスを変えていきたいと思います。まずは一番それが言いたかった。全員制覇目指します。次は広田さくら。名古屋国際会議場。もうアイツの空気には絶対飲まれないし、付き合わない。時間はそんなに必要ないんじゃないかなと思います。すぐにでも決めにかかります。

HIRO’e……、次はもっと大きな波に乗って自分の目の前に現れてくることを自分は願っているから。でもまだまだだね。まだ、ぜんぜんウチのほうがキャリアの差よりもっと経験の差が違うよ。以上! あと波ヲタ! 応援してんじゃねーっつーの、ウチのこと。ぜんぜん楽しくないよ、もっとブーイングくれないと。本当にこのベルトをwaveに取り戻したければ、波ヲタの声援も必要なんじゃないかな。自分はそっちのほうがやりがいあるし、もっと波ヲタも頑張ってもらわないと」

▼バックステージ(奇跡)
——防衛おめでとうございます
宮崎「ありがとうございます」

広田「ありがとうございます」

——いかがでしたか。
広田「3度目?」

宮崎「2度目」

広田「(苦笑)2度目の防衛で、2度とも有田と高瀬」

宮崎「そう」

広田「もういいですよね。もう1回とか言ってたけど」

宮崎「しつこい。しつこく言ってきたけど」

広田「不思議と本当に、勝ったからアレなんですけど、いい選手に私たちが育てましたよね」

宮崎「ふふふ。あの2人がね」

広田「あの2人があそこまで成長したのは奇跡の2人のおかげです」

宮崎「そうですね。幅が広がった」

広田「広がりすぎて将来不安なんですけども。ベルトも守って対戦相手も育てる。こんな素晴らしいタッグチームほかにはいないと思いますよ」

——次の挑戦者が名乗りをあげていますが。
広田「桃野が言ってますが、そんなね、欠場1年近くしてて、いきなりタイトル挑戦って。そんなお膳立てあります!?…あるかもしれない」
ね」

宮崎「あるね(笑)」

広田「あるかもしれないですよ。みんなが待ってる。私たちもちょっとは待ってましたよね」

宮崎「そうだよ、待ってた」

広田「本当に。美桜が一番悔しい思いをして、1年間やってたので、まあちょっとそれが爆発したらちょっと気をつけないといけないかなって思うんですけど、私たちの敵なしぶりには変わらないと思うので」

宮崎「一人でって言ってたけど、たぶんボスマミで来るんじゃないですかね」

広田「ハンディキャップでもいいんですけどね」

——次はシングルのタイトルマッチもあるが。
広田「そうなんですよ。二冠になる予定なので、子ども達にベルトをちゃんと巻くというのが私の直近の夢なので、それはすぐに叶うでしょ! 8月25日、水波がね、なんか面倒クサイことを言ったおかげで宮崎さんもメインだっていう話なってるので、本当にこれは話し合いです。話し合いで試合順決めるって」

宮崎「でも水波がああやって言うんだったら、私だってね、メインでやりたいです」

広田「いいですよ。主張していきましょうよ、みんなで。でもベルトは取る。それはお約束して」

宮崎「お願いします」

広田「はい! waveにベルト戻します」

宮崎「ずっと(彩羽には)勝ってるしね」

広田「次も勝つでしょ」

——今日、所属で勝ったのは奇跡だけだった。
宮崎「えっ!?」

広田「本当だ、よかった。ちょっとwaveの人達、頑張ってよ、もっと」

宮崎「私たちだけ? よかったです。12周年のアレなのに」

広田「負けすぎだろ!」

宮崎「勝ってみんな笑顔で終われたらよかったのに」

——さりげなく周年だったが。

広田「そうだ、忘れてた!」

宮崎「言うの忘れてたね」

広田「なんのアピールもしてない。8月12日、デビュー記念日でした。伝説の武道館デビュー。そうでした。いまからもう1回、みんなを集めて(笑)。そうでした。じゃあまた来年祝って」

宮崎「いま?」

広田「23周年なので、24年目に突入!? きゃあー!」

宮崎「リング上で結婚して、子供産んでなんて思わなかったよね。あの頃は」

広田「人生のすべてをプロレスのリングで披露しています。ありがとうございます。なにこのしんみりした」

宮崎「あの子たちが成長するまでもうちょっと」

広田「ねー、成長記録をリング上でどんどん出していきたいので、24年目もよろしくお願いします」