2019.10.12

「JOSHIPRO OSAKA ASSEMBLE~YOUNG OH! OH!」

▼入場式

「ヤングマン」の曲に乗っての入場式。出場全選手がリングに勢ぞろいすると、出場選手の中で最年少である星月芽依が指名される。
「みなさん、こんにちは!」と元気よくあいさつした後、リングに並んだ出場選手の顔ぶれを見渡して、「なんか平均年齢高ッ」と漏らした。続いて「このおばさんチームとピチピチチームで本日当たるんですけど、もちろん私たちピチピチチームが勝ちます!」と挨拶。そのあと、星月が音頭を取り、観客も一緒になっての「YOUNG OH! OH!」の大合唱で、オープニングセレモ
ニーを終えた。
引き続き、YOUNG 甲子園 OH! OH!「YOUNGの中の世代闘争!」の入場式。それぞれ「ガラスの10代」「艶姿ナミダ娘」の曲に乗って、両軍が入場。リング上にそろうと、旧姓・広田さくらが呼び込まれ、高校野球のプレイボールよろしく、試合開始のサイレンを鳴り響かせた。その後、全選手がリングを下りて待機。先鋒から順にリングに上がって試合に臨む形式が採られた
■YOUNG 甲子園 OH! OH!「YOUNGの中の世代闘争!」(各10分1本勝負)
<艶姿ナミダ娘チーム> <ガラスの10代チーム>
優宇 神童ミコト
有田ひめか 星月芽依
笹村あやめ (3-1) Maria
進垣リナ 花園桃花
AKARI 久令愛
①○有田ひめか(7分0秒、片エビ固め)Maria●
※ジャンピング・ニーアタック



有田ひめかが求めた握手を拒否したMaria。試合開始のゴングが鳴らされる前にMariaが奇襲を仕掛けキャメルクラッチを決めるも、有田もボディースラムからキャメルクラッチで反撃。コーナーに押し込んで踏みつけていく。Mariaはタックルを仕掛けていくも、逆に跳ね飛ばされる。有田は滞空時間の長いボディースラム。Mariaのドロップキックも跳ね返し、逆片エビで締め上げる。Mariaはなんとかロープに逃れたものの、ロープをつかんで立ち上がろうとするところ、背中にニーアタックを浴びる。
ドロップキックを決めたMariaはボディースラムを狙うが、有田に踏ん張られて不発。逆に有田がボディースラムを狙う。Mariaは抱え上げられたところで背後に滑り下りるように絡みつき、スリーパーに切り返していった。
ドロップキック2発からようやくボディースラムを成功させたMaria。しかし有田は慌てることなく、バックフリップを決めていく。丸め込みの連続でカウント3を狙ったMariaだが、有田はそれを許さず。カウンターのラリアット、ジャンピング・ニーアタック2連発でMariaをマットに沈めた。
②○進垣リナ(5分24秒、SBTロック)花園桃花●

艶姿ナミダ娘チームの1勝で迎えた次鋒戦。がっちり握手を交わして試合開始のゴング。



基本的な攻防から、先にボディースラムを仕掛けた花園桃花だったが、逆に叩きつけられる。ここから進垣リナは腕殺しに。ロープに石付けて腕に蹴りを見舞っていき、エプロンでトップロープを利用したアームブリーカーと攻め立てる。
コーナーに飛ばされるところ、体を入れ替えた花園は串刺しドロップキック、スピアで反撃。ボディースラムを踏ん張られると、ドロップキック3連発に切り替え、スタンドで正面からエルボーの打ち合いを繰り広げる。連発で放ってきたエルボーをかわしてワキ固めにとらえた進垣。ロープに逃れた花園は丸め込みの連続。ドロップキック、スピアと攻め立てる。ここで「5分経過」のアナウンス。ボディースラムを狙った花園に対して、相手の首に足を引っかけて回転。グラウンドに引き込んで2ポイントに持ち込むと、そのまま締め上げギブアップを奪った。
③△優宇(時間切れ引き分け)神童ミコト△

ここで勝利すれば艶姿ナミダ娘の勝ち越しが決まる中堅戦。ガラスの10代チームはもう後がない。
ロックアップにくる神童ミコトを力任せに振りほどく優宇。手四つの力比べでも優位に立つが、神童はリストロックに切り返し、グラウンドでのフロントヘッドロック。優宇もそれを切り返していくが、神童はスリーパー、スタンドでのハンマーロックと一歩も引かず先手先手と攻めていく。
神童の出方をうかがいながら切り返していく展開。セントーンを落とし、腕十字をロープに逃げられた優宇は、ショルダータックルで吹っ飛ばす。串刺しエルボーを浴びながらも神童はひるむことなく、体格差のある優宇に正面からぶつかっていく。優宇は相手のリストをつかんでの逆水平、スピンしてからのサイドバスターで追い込んでいく。ここで「5分経過」のアナウンス。
2度目の腕十字のサードロープに足を伸ばしてブレイクに持ち込んだ神童。ドロップキック4連発で反撃に転じた神童は、ショルダータックルに吹っ飛ばされながらもセントーンをかわすと、エビ固めで優宇を慌てさせ、ドロップキック。続くエビ固めをカウント2で返されるとスリーパーへ。強引に前方に投げ捨ててスリーパーを外した優宇は、カウンターのダブルチョップ。そして神童がエルボー、優宇が逆水平の打ち合う展開に。
カウンターの一本背負いを浴びながらも、勢いを利用して逆に優を丸め込む神童。カウント2で返した優宇は、ショットガンドロップキックからキャノンボールアタック。「残り30秒」のアナウンスでスリーパーを仕掛けた優宇。ギブアップしないと見るや「残り10秒」でパワーボムを狙ったが、神童は必至で踏ん張る。それでもパワーに任せて担ぎ上げた優宇。しかし、ここでタイムアップのゴングが打ち鳴らされた。
④●AKARI(8分26秒、エビ固め)星月芽依○

ガラスの10代チームにとっては、残り2連勝しても団体戦で引き分けに持ち込むのがやっとという状況に追い詰められての次鋒戦。
手四つの力比べを挑んできたAKARIに対し、ボディーに蹴りをぶち込んだ星月芽依。エルボーの打ち合いから、AKARIの足の甲を踏みつけてドロップキック4連発を放った星月。カウント2で返されると、逆片エビで締め上げていく。さらにキャメルクラッチ、ボディーシザース。それを外したAKARIは、馬乗りになってエルボーを打ち下ろし、片ヒザを着いた状態でのアルゼンチンバックブリーカー。さらにロープを利用してのバックブリーカーで腰にダメージを与えていく。
トップロープからの攻撃を狙ったAKARIだが、立ち上がった星月がパンチを放ってくると、その腕をキャッチしてコーナーに腰を落とした状態でのアームブリーカーへ。さらにコーナー2段目からのドロップキック2発からワキ固め、アームロックとつないでいく。
腕攻めから抜け出した星月は、なりふり構わずドロップキックを浴びせていく。そして強引に押さえ込むもカウント2。ボディースラム、逆片エビと攻め立てる星月に対し、エビ固めの連続からノーザンライトスープレックス。カウント2で返されえると腕十字を決めたが、それをすり抜けた星月は逆片エビへ。ロープに逃げられるとドロップキック。
AKARIにトップロープ越しに投げ落とされたがエプロンに踏みとどまった星月。トップロープとセカンドロープの間から両足で蹴りを叩き込むと、ジャックナイフで丸め込む。カウント2で返されると2度目のジャックナイフ。そのまま勢いを利用してのエビ固めへ。がっちり固めると、Tommyレフェリーの右手が3回マットを叩いた。
⑤○笹村あやめ(8分10秒、エビ固め)久令愛●
※パンダカッター改


艶姿ナミダ娘の2勝1敗1分で迎えた大将戦。久令愛が差し出した両手を笹村あやめがガッチリ握り返して試合開始のゴング。
リストの取り合いからボディースラムを仕掛けた久令愛。しかし、逆にボディースラムで叩きつけられてしまう。これで先手を取った笹村は、グラウンドに持ち込んでの肩固め。スタンドに戻ると、久令愛の額をコーナーポストに叩きつけ、ロープに押し込んで背後にヒザをぶち込んでいく。
エルボーの打ち合いからドロップキック3連発で反撃に転じた久令愛だが、笹村のショルダータックル1発で大きく吹っ飛ぶ。正面からのエルボーの打ち合いの展開となるが、久令愛は狙っていたかのように笹村が放ってきたエルボーを飛びつき腕十字で切り返す。そして丸め込みの連続でペースを乱しワキ固めへ。さらに腕十字に移行する。なんとかサードロープに足を伸ばしてブレイクに持ち込んだ笹村。
張り手からブレーンバスターを決めた笹村に対し、久令愛はエルボー、ショルダータックル、低空ドロップキックと畳みかけ、弱ナイフで丸め込んだがカウントは2。反撃に転じた笹村は、DDT、ミサイルキック、パンダカッター改とつないでカウント3を奪った。
この結果、団体戦は3勝1敗1分で艶姿ナミダ娘チームの勝利となった。
■YOUNG OH! OH!~Graduation~(15分1本勝負)
○HIRO'e(11分36秒、バックドロップホールド)響●

HIRO'eから直々に卒業マッチの対戦相手に指名された響。HIRO'eにとっては2015年の「CATCH THE WAVE」ヤングブロックで優勝をさらわれた雪辱を果たすラスト
チャンス。
序盤からショルダータックルの打ち合い。サーフボードにとらえたHIRO'eがペースをつかむ。コーナーに押し込まれた響だったが、一瞬のスキを突いてテイクダウンを奪いステップトーホールドを決めると、HIRO'eも同じ技で切り返していく。響はさらに切り返して逆片エビへ。
首投げからのボディーシザースでHIRO'eの動きを止めにかかる響。トーホールドで切り返したHIRO'eは、フェースロックで締め上げていく。フロントネックロック、髪をつかんでの投げ、串刺しドロップキックと攻め立てるHIRO'eに対し、エルボーの打ち合いに持ち込んだ響。ボディーにパンチをぶち込んだHIRO'eに対し、響もHIRO'eがコーナーを背にしたところでボディーに正拳突き。それでもHIRO'eはドロップキックから逆エビに響をとらえ、さらにドロップキックを叩き込んでいく。
強引にHIRO'eを担ぎ上げた響は、コーナーに運び込むとスピアを串刺しで見舞い、ミサイルキック2連発。さらにヘッドバット、スピア、ファイアーマンズキャリーバスター。ここでコーナートップからのセントーンを落としたが、それをかわしたHIRO'eはスピアを決める。しかし、その直後に響のスピア4連発を浴びた。互いに1発ずつスピアを突き刺した後、響のヘッドバットを浴びながらも、傘ドーラを決めたHIRO'eは、投げ捨てジャーマン、スピア、バックドロップホールドとつないでHIRO'eがカウント3を奪った。

▼エンディング

勝利したHIRO'eは「響、今日は闘ってくれて、ありがとう! 戻って来てくれて、ありがとう。今後もたくさん闘いましょうと「みなさん、本日は“HIRO'eヤング卒業YOUNG OH! OH!”にご来場、台風の中、ありがとう
ございます! 大阪でYOUNG OH! OH!をやるのは久しぶりなんですけど、YOUNG OH!
OH!では大会の最後、全員がリングに上がって発声するのがあって、みなさん、やってください」とリング下にいた選手たちをリングに呼び上げると、「そして今日、YOUNG OH! OH!に初めて出た人が、とても多いで
す。なので、初めて出た方、一言ずつ感想をお願いします」とマイクを回す。
AKARI「本当にありがとうございました。これからももっともっと頑張ります」
優宇「皆さん、台風の中、思った以上の人数がいて、びっくりしました。本当の足元が悪い中、ありがとうございました。今日はミコトとシングルだったんですけど、ちょっとなめてました。ミコトは明日、タイトルマッチの防衛戦があるので、頑張ってください。本当にありがとうございました」
進垣「何をもってのヤングかちょっとよくわからないんですけど、同期なんですよ、私。これからも30歳、頑張ります」
花園「みなさん、台風の中ありがとうございました。自分が負けたこともチームが負けたこともすごく悔しいですし、なにより一番ヤングじゃない方に負けたのがすごく悔しいです。リベンジできる日が来たらいいなと思います。今日はありがとうございました」
神童「本日はありがとうございました。自分はドローだったんですけども、おばさんたちが勝ってすごい喜んでるのを見て、すごく悔しかったんで。夜の大会も自分、出場させていただくことになりましたので、何人かおばさんと当たるので、今度は勝てるように頑張ります。夜もよろしくお願いします」
Maria「ご来場、ありがとうございました。えーと、重かったです。重かった……重い。重かったので絶対ボディースラムをかけてやろうと思って、何回もチャレンジしてやっと上げることができたのはうれしかったです。ありがとうございました」
響「みなさま、本日はご来場ありがとうございました。響になってから初めてのYOUNG
OH! OH!だったので、上がらさせていただきました。何回もヤングの方たちともっともっと当たって、自分を高めていけたらと思いますので、よろしくお願いします」
星月「勝ったぞ! まあ、この中で一番芽依が若いんで、動けて当たり前だったのかな……。自分の夜の大会に出場することが決定しましたので、夜もおばさんたちに負けないように頑張ります。応援よろしくお願いします」
久令愛「本日は台風の中、ご来場ありがとうございました。もっともっと精進して、またWAVEさんのYOUNG OH! OH!に出れるように頑張りますので、応援どうぞよろしくお願いします。
本日はありがとうございました」
初参戦組の挨拶が終了したところで、再びマイクを持ったHIRO'e。「約5年、自分も10月29日に丸5年を迎えて、YOUNG OH! OH!をほんと、卒業することになって、今後はこのおばさんと……
だいたい私よりもおばさんなんですけども、その世代たちがやっていくので、自分がいないYOUNG OH! OH!を見るのはすごく寂しいなっていうふうに思うんですけど、これから
またYOUNG OH! OH!がある限り、ぜひ、見に来てください」とソ都合の挨拶。
そして、「この後も18時から、ここで大会があります。今、外に出ると、たぶん台風で危ないんで、ぜひ(夜の大会を)見てから帰った方が安全に帰れると思いますので、ぜひ皆様、この後もお待ちしております。では、あの掛け声で最後で締めましょう……」とまで言ったところで、本部席に座っていた二上美紀子代表から「締めるな。お前が勝手に進行するな」と横やり。「締めたらダメなの?」ときょとんとした表情を見せたHIRO'eに対し、二上代表は、「『みなにさん一言ずつお願いします』ってお前、話長すぎるわ、バカモノ。反省と『ありがとうございました』しか言っうてないやん、誰も。さっきから聞いてれば『おばさんたち、おばさんたち』って、言うとくけどな、ここに50オーバー2人もいてんねんぞ」とHIRO'eを一喝。そして「あと、神童さん、星月さん、夜出ること決まってるかもしれませんが、私、まだ長与さんに言ってません。いいですか。そういうのフライングです。(隣にいた長与千種に向かって)もう行ってしまったんで、(出場決定で)いいですか? OK出ました。プロレス業界、こういうとこ多々あるん
で気をつけて下さいね、こういうとこも勉強です」と注意を促す。
さらに、「あと、艶姿ナミダ娘チームの元締めのように働いてくれた高瀬さん、年齢が不詳なので今回もYOUNG OH! OH!に出れませんでした。そろそろ年齢的にはヤングなので(年齢
を)公開してほしいです」と要求。
この後、神童と星月の参戦による夜の部のカード変更が発表されて、HIRO'eに大会を締める許可が下り、「YOUNG! OH! OH!」の大合唱で、2008年3月に初開催された地でのYOUNG OH!
OH!は幕を閉じた。