2020.09.06

「Sunday wave vol.39」

◎入場式
9月6日にwaveが新宿FACE大会を開催。まずは出場選手による入場式がおこなわれ、引退まで12日となったHIRO’eが挨拶をおこなった。

HIRO’e「みなさん、こんにちは! 本日はwave新宿大会にご来場ありがとうございます。本日、私は2試合おこないます。まず一つ、朱崇花。朱崇花は私のはじめての直属の後輩です。その朱崇花と最後に流れてしまったけど、やっぱりやりたいという思いを会社が叶えてくれて…違う、広田さんが無理矢理ねじこんでくださって! しかも5分のエキシだったのを15分1本勝負。そこは私がワガママ言わせてもらいました。それと3WAY、響は欠場となってしまったんですけども、同期での3WAYのカードがございます。こちらも私にとって凄く思い入れのある同期たちと3WAYで、なかなかあまり得意じゃないルールですけども、私が勝っていい気持ちで2試合終えたいと思います。本日、全5試合全選手、気合入れてますので、皆様、拍手でのたくさんの応援よろしくお願いします!」
1、広田プレゼンツ・メモリアルwave~COUNTDOWN LONG BEACH・12日~(15分1本勝負)
○朱崇花(10分24秒、片エビ固め)HIRO’e ●
※ムーンサルトプレス


本来であれば広田興行8・9大阪にておこなわれる予定だったHIRO’eと朱崇花のラストシングル。ところがコロナの影響により広田興行自体が中止に。幻のカードとなってしまったが、広田の働きにかけより特別に『広田プレゼンツ』という形で実現することとなった。HIRO’eにとって朱崇花は最初の後輩で、wave退団後の朱崇花は男女の垣根を越えて活躍。現在は、インディペンデントワールド世界ジュニア、WWWD世界シングルの二冠チャンピオンでもある。
エルボー合戦から朱崇花がナックル気味のエルボー一発。これはTommyレフェリーが注意。一方、HIRO’eも隙を見計らいロングビーチにつなげる。朱崇花がロープに逃れると、HIRO’eはミサイルキック、チンクラッシャー、サクラ落としと畳みかける。カウント2。
朱崇花もカウンターのトラースキックで攻守逆転。バックスピンキック、ブファドーラを狙うが、HIRO’eが読みかわしスピアを2連発へ。そしてバックドロップでカウント2。「終わり!」とジャーマンSHを2発お見舞いする。
キックアウトされるとロープに走るHIRO’eだったが、朱崇花が投げっぱなしジャーマン! すぐさまムーンサルトプレスにつなげるが、HIRO’eが両ヒザでブロック。回転エビ固めでカウント2。カサドーラを連続していくが、カウント2止まり。3度目のカサドーラは朱崇花が堪えてぶっこ抜きジャーマンSHへ。カウント2。
攻守が入れ替わり、朱崇花は「立て!」と引き起こす。バズソーキックを叩き込む。カバーするも、カウント2で朱崇花が自ら起こしてバックスピンキックを敢行。これをキックアウトされると、「ありがとうございました!」とお別れのムーンサルトプレスで3カウントを奪った。
◎バックステージ(全試合終了後に収録)
——久しぶりの対決でしたが。
HIRO’e「1回流れたんですけど、広田さんがすごい我を通してくれて、『私のプレゼンツとしてどうにか』って入れてくれて。でも私、試合が決まったのも嬉しかったけど、今日、朱崇花の入場曲がwaveに所属してた時の最後のヤツで、朱崇花、よく入場曲を変えるので、最後のヤツかわからないですけど、waveの時に使ってた入場曲で入ったのを聴いて、なんかちょっと心温まりました」

朱崇花「ああ、嬉しい。よかったー。サプラーイズ(笑)」

HIRO’e「でもなんか嬉しかったです!」

——朱崇花選手は?
朱崇花「チョー楽しかったです。なんか嬉しいし、楽しいし、でもちょっと戸惑いもあって、めっちゃ久々? 1年半ぶりくらいのwaveのリングだったので、個人的に変ないろんな考えちゃったのもあったんですけど、でも、なんかぜんぜんそういうの関係なくみたいな感じで、試合の時は胸を張って試合をしよう、と思って試合をしたらチョー楽しかったので、あとはケガなく引退試合を終えて、リングを降りられることを祈るばかりです」

——HIRO’eはどんな先輩だった?

朱崇花「どんな先輩? いやでもなんか、怖いとかはなかったけど、でも自分は16歳で何もわからない、社会も、業界のこともわからない状況だったので、そんなペーペーの時からいろいろと教わり…」

HIRO’e「一緒に住んでたもんね」

朱崇花「一緒に住んで、かわりに怒られたりというのとかたくさんあったと思うので。本当に感謝しかないです。怖いとかはないです、本当に」

——久しぶりに会った?

HIRO’e「朱崇花とは、なんかプライベートでたまたま行ったお店に朱崇花がいたとか、そういうアレはあるんですけど、試合でリング上で会ったのは、3月にYMZさんで早口言葉対決で朱崇花としたんですけど、試合として。私が負けたんだけど、試合として対決したのは本当に1年半ぶりくらい。そこは久しぶりですね。私も嬉しかったです。一番最初、朱崇花、後藤だけど、順番でいったら朱崇花の方が早かったのかな。一緒に過ごす時間もあったし」

朱崇花「ココでもシングルやりましたよね」

HIRO’e「昔やった。なんかたくさんシングルはした気がする。そういうのもあって、私、ここFACEで試合するのも最後でさ、そういういろんなものを含めて嬉しい、今日は! 心温まる一日だったと思います」
2、3wave(20分1本勝負)
優宇&○青木いつ希(7分56秒、エビ固め)進垣リナ●&Maria
※丸め込み。もう1組はルミナス(高瀬みゆき&梅咲遥)


第2試合は、優宇&青木いつ希のキロデシベル、高瀬みゆき&梅咲遥のルミナス、進垣リナ&Mariaによる3WAYタッグマッチ。高瀬&梅咲はディアナ8・30新木場でWWWD世界タッグ王者組となったばかりだ。

試合は青木vs梅咲vsMariaでスタート。青木が「来い、モヤシども!」と力比べを挑む。Mariaも「うっせーな、このゴリラ!」と口では負けず、挑んでいく。Mariaは梅咲と結託して、青木をロープに振りまくる。Maria&梅咲のフェイントにつまずく青木。すると梅咲とMariaが仲間割れ。
Mariaは青木の体を利用し、梅咲にハンマースルー。裏切り行為が続くなか、Maria&梅咲がダブルのドロップキックを青木に成功させる。

高瀬が出ていき、青木にドロップキック。進垣が横取りカバーする。当然、高瀬が異を唱えてエルボー&チョップの打ち合いへと発展する。青木も加わり、トライアングルのエルボー合戦となる。高瀬&進垣が結託するも、青木がダブルハンドのラリアットを放って優宇と交代。
優宇は高瀬&進垣にショルダータックル。Maria&梅咲にもお見舞いする。そして、高瀬、進垣にお仕置きチョップ。ならばと進垣はMariaと合流し優宇にワキ固めを極める。これはルミナスがカット。

高瀬は優宇をボディースラムで担ごうとするが、不発。ならばと逆さ押さえ込みを狙う。優宇が踏ん張り膠着状態となると、進垣が2人を転がしてダブルフォールの体勢へ。これは青木がカット。
攻勢に転じた優宇は高瀬に串刺しドロップキック、進垣にセントーンを投下。続く青木も高瀬&進垣に串刺しバックエルボー、フェースクラッシャーを放つ。混戦となるなか、高瀬が進垣にえびす落とし。カバーするも、優宇がカットに入る。トレイン攻撃を狙う高瀬&梅咲&Mariaだったが、優宇がショルダータックルで迎撃。高瀬にはドロップキック、キャノンボールをお見舞いする。
リング上は青木vs進垣となる。ラリアットを狙う青木。かいくぐった進垣が丸め込みへ。キックアウトした青木が改めてラリアットを放つ。これも返されるとセカンドロープからのフットスタンプを狙うが、寸前でかわした進垣がロープに走る。だが、青木がオリジナルの丸め込み(技名考案中)でクルリ!
3、love me tender wave(30分1本勝負)
○宮崎有妃&彩羽匠(17分1秒、体固め)桜花由美●&桃野美桜
※直伝デスバレーボム


桜花由美のパートナー・桃野美桜が左ヒジの負傷から復帰。wave9・1新木場大会にも参戦を果たし、今大会では、ついに桜花とのBOSS to Mammy(以後、ボスマミ)を復活させた。対戦相手は、宮崎有妃&彩羽匠のユキタク。こちらのタッグも宮崎の熱烈ラブコールで実現したタッグチームだ。
試合は宮崎vs桜花でスタート。宮崎は早々に桜花への恥ずかし固めを狙うが、いったん踏みとどまる。桃野を狙うが、これは未遂に。桜花が串刺しビッグブーツで攻勢。逆エビ固めで捕獲すると、桃野が同時にキャメルクラッチの体勢。控えの彩羽が「動け!」と声を飛ばすと、やる気をみせる宮崎。自力でロープに辿りつく。すぐに桜花はビッグブーツで追撃し、桃野と交代。
宮崎は桃野の足を掴むと、ビッグヒップへ。かわった彩羽がキックのコンビネーションから逆エビ固めにつなげる。
宮崎が出ていき、串刺しラリアット。ユキタクでのダブルのフロントキック、さらにエルボードロップを狙うが、桃野がかわして攻守逆転。今度は宮崎がトレイン攻撃の餌食となる。桃野はボディースラムを狙うが、宮崎が逆に敢行。宮崎の恥ずかし固めは桜花が阻止。攻勢に転じた桃野がクロスボディーで飛び込むがが、宮崎がキャッチ。そして恥ずかし固めへ。なんとか桜花がカットに入る。
反撃に出る桃野は宮崎を卍固めで捕獲。宮崎が歩いてロープ。すぐに桃野はジャックナイフエビ固めを狙うが、宮崎が切り返してエビ固め。体勢を入れ替えようとする桃野だったが、体格差がありすぎて、体勢が入れ変わらない。ようやくカバーしたが、カウント2。
続いて彩羽がキックのコンビネーションからランニング・ローキック、低空ドロップキックと猛攻。いい流れをつかむも、宮崎が「一緒にやろう」と勝手にツープラトン。これをDDTに切り返す桃野。桃野はフェイントを入れた攻撃で彩羽を翻弄。カバーすると宮崎がカットに入り、「匠、ガンバ!」と声をかける。
彩羽は桃野をコーナー下に押し込み高速ストンピングを浴びせていく。これはレフェリーが止めに入る。桃野はボスマミの合体ロケットキック、ミサイルキックでカウント2。続く桜花がカカト落としで追撃する。これも宮崎がカットし、「ガンバ!」と彩羽を励ます。これに奮起したわけではないだろうが、彩羽は得意の蹴りで桜花を倒すとエルボー合戦。ロープに走る桜花。ニールキックの体勢に入る彩羽だったが、宮崎がエプロンから桜花を足止め!? アシストしたつもりが、彩羽のピンチを招いてしまう。
このチャンスに桜花がバックドロップ。ボスマミのファンタスティックフリップを狙うが、今度はボスマミが自滅。走る彩羽に桜花がビッグブーツ、彩羽もニールキックで迎撃する。
かわった宮崎が桜花を担ごうとする。桜花が堪えてバックを取る。堪えられると、ボスマミで合体の不知火。ならばと宮崎がボスマミにダブルハンドのラリアット、すかさず桜花にラリアットを叩き込む。そしてえびす落としからのムーンサルトプレスを投下。桜花がかわすと、ボスマミでファンタスティックフリップ、桃野のフットスタンプ、桜花のフェースクラッシャーと波状攻撃。
仕留めにかかる桜花に、宮崎がグリグリ目突きからの首固め。二転三転するなか、外道クラッチに持ち込むが、桃野のカットが間に合う。ここで彩羽が桜花を捕獲。宮崎のラリアットを呼び込み連係を狙うが、宮崎は眉山へ。そして最後は直伝デスバレーボムで3カウント。
◎試合後のマイク
宮崎「匠…あのー、どう思う? すっごくいい! アリだと思うんですけど」

彩羽「ぜんぜんです×2」

宮崎「ねえ、アリだったよね! 匠、すっごいアリだった!!」

桃野「(マイクを奪って)あぁあ…、負けちゃった。まあでも……(桜花が近寄ると)ストップ、ストップ! 今日は匠さんもいたし、一人ひとり見たらちょっと強かった。だからしょうがない。けど、敗因としてはたぶんマミーが夜遅くまで、ミクチャの配信してたから負けたんだと思う。絶対そう。あっ、私は桃野美桜です。えっと2回も欠場して、待たせたね。(桜花が寄ると)ストップ! あの奇跡が持ってるベルト、美桜たちが挑戦するために温めてくださってたんですよね。だってもうどれくらい防衛戦やってないですか?」

宮崎「やってるよ、ちょいちょい…」

桃野「ベルトさんは美桜に会いたがってます。だから挑戦させてください。ねえ、マミー、社長なんでしょ? すぐ決められるよね? いい?」

桜花「アタシ社長でした! 一応、権限持ってます!! 彩羽がいいって言ってるじゃん。じゃあ、いらないじゃんベルト。すぐやろう。すぐ9月18日後楽園大会タイトルマッチ。奇跡vsボスマミ。どうですか、宮崎さん」

宮崎「いいよぉ。私の意見だけだけどね。広田は今日はちょっと話しかけられるアレじゃないから。まあ私はいいよ。私も桃野美桜、待ってたんだよ。いいよ、広田がごねても説得するよ。いいの? いいよ! よろしくお願いします」

桜花は握手をかわしたが、桃野は拒否してバックステージへ。
4、メモリアルwave~COUNTDOWN LONG BEACH・12日~(15分1本勝負)
HIRO'evs雪妃真矢vsアンドラス宮城
※時間切れ引き分け


HIRO’eの引退まで12日となった今大会。HIRO’eが希望したのは、同期デビューとなる2014年組のタッグマッチだったが、メンバーの一人である響が発熱したため、念のため欠場。急きょ3WAYマッチでおこなわれることとなった。
牽制しながら、3選手が力比べ。宮城は「HIRO’e、組まない?」と共闘を呼びかける。すると雪妃が「最後のタッグだったじゃん」とHIRO’eを誘う。様子をみながらエルボー弾を放つ3選手。結果、HIRO’e&雪妃が結託し、ダブルのショルダータックル。孤立した宮城は「2人のシングル見たいんで」とリングサイドに避難する。

雪妃&HIRO’eが宮城を追いかけるも、宮城はリング下に逃げ込む。HIRO’eが捕まえ、雪妃がエプロンからキックをお見舞い。
リングに戻して、雪妃&HIRO’eが交互にヘアーホイップを放っていく。そしてロープに張り付ける。ここで雪妃が張り付けランニング・ニー。HIRO’eが逆エビ固めで捕獲すると、雪妃はフィンガーロックでアシストする。

HIRO’eのスピア、雪妃のヒザ蹴り、ツープラトンのブレーンバスターが決まる。カバーを取り合うHIRO’eと雪妃。いずれもカウント2。HIRO’eのドロップキックは雪妃に誤爆してしまう。すかさず宮城が首固めで丸め込むが、雪妃も丸め込みで返していく。
ならばと雪妃は宮城にスリーパー。HIRO’eも雪妃にスリーパーを極める。リリースとなると、STOを放った雪妃が今度はHIRO’eにスリーパーのお返し。宮城がカットすると、コーナーに登る雪妃だったが、未遂。
HIRO’evs宮城に移行する。HIRO’eがスピア、サクラ落としでカウント2。残り5分となり、HIRO’eが「決めるぞ!」とアピール。バックを取るも、宮城が堪える。雪妃のバズソーキックはHIRO’eに誤爆。首固めもカウント2。雪妃のニーストライクはカウント2止まり。ならばとバズソーキックを狙う雪妃だったが、HIRO’eがかわしてスピアを連発していく。カウント2。
今度は雪妃が走るもHIRO’eがバックドロップへ。これもカウント2。裏カサドーラをで丸めるが、宮城がカットに入る。HIRO’eが宮城→雪妃に投げっぱなしジャーマン。すぐに雪妃もHIRO’eにハイキックでやり返し、両者ハーフダウン状態に。
HIRO’eと雪妃がエルボー合戦。HIRO’eのジャーマンSHは崩れてノーカウント。もう一度、ジャーマンを狙う。エビ固めの応酬はいずれもカウント2。残り30秒からHIRO’eがカサドーラ。ジャーマンSHを放ったところでドローとなった。
早々に宮城は退場。そこに現れたのは欠場中のマーベラス・門倉凛だった。

門倉「HIRO’eさん、私ごとですが、9月11日に復帰が決まりました。私、準備できてます。デビューしたときから試合でたっくさんHIRO’eさんにはお世話になりました。引退前にどうしても試合がしたいです」

HIRO’e「復帰決まっておめでとう! でもね、私、引退9月18日で、今日の大会終わったら、引退まで試合ないの。大会がないのね。でも、私も本当に門倉が欠場してて、引退決まってて、引退ロードで誰と試合がしたいかって会社に言うときに、毎回、門倉の名前出してました。だから復帰するのに、試合できないのは私も凄く心残りになるので、社長! 組んでください。日程を。都合の良い日で。マーベラスさんにお話をして決めて欲しいです。早急に」

桜花「11日、復帰だよね? で、18日引退だよね。その間に、ウチで大会を1大会入れろって話? わかった。ちょっと待ってて。ちょっとスケジュール調整してくるわ。で、決まったら言うわ。やるわ×2。みなさん、見たいですか? ちょっと待ってね。ちょっと決めてくる」

HIRO’e「お願いします!」
◎バックステージ(全試合終了後に収録)
——3WAYはいかがでしたか。
HIRO’e「3WAYって本当に私、約6年ちょっとプロレスラーでやってきてますけど、本当に数えるくらいしか経験なくてですね、どうなることかと思いました。響が出れない。すごく残念ですけど、それでも同期との試合にはこだわりたいなと思ったので、同期との3WAY、なかなかないですけど、頑張ったんですけど、やっぱり勝てず…。3WAYの経験不足だなって思いました、そこは」

——試合終了後、門倉選手との試合も決まったが。

HIRO’e「そうですね。門倉が欠場してて、1年くらい経ったので復帰するかなという時期で、いつ復帰するのかなってずっと待ってて、(引退ロードを)再開してから毎回、自分でやりたい選手を会社に提案してるんですけど、まだ復帰が決まってないのに、復帰がもし決まるなら門倉と試合がしたいですって言ってたんですけど。なんと門倉が急きょ復帰することに、急きょというか復帰することに決まったのでやりたいなとは私も思ってたんですけど、どうしても日程がウチにはなかったので…。でも、門倉から言ってもらえて、そしたら社長が仕事を急いでやってくれた結果、9月の13日に門倉と試合ができることになって本当に嬉しいです。メチャメチャ感謝です」

——あと12日、あと2試合。気持ち的には?
HIRO’e「残り12日であと2試合。そうですね、waveで2試合ですね。気持ち的には…あーーー、なんだろう1試合1試合、今日も本当に全力で疲れましたし、何かを残してるわけじゃないので、あとちょっという心境ではないんですけど、実際はあとちょっとなんですけど、本当に一つひとつ大事に試合をして、当日迎える朝まではドキドキしながらいろんなものに気をつけながら、みなさんも私も過ごしていけたらいいのかなと思っています」

——引退が延びたことに関してテンション的に下がったことは?

HIRO’e「それはまったくなかったです。コロナ禍で引退なので、いつどこで自分がかかるかもしれないし、まわりがなるかもしれないし…。ちょうど1回目の引退の日が決まっていたころって、一気に(感染者が)ガッと増えて、結構いろんな人がコロナです、コロナですってなってきた時期なので、いつプロレス界でも…と思っていたので、『引退が延びた、どうしよう』みたいなのはなくて、宮崎さん大丈夫かなって。自分もすぐ次、いつかなみたいな感じで気持ちがすぐ切り変わってたので、テンション落ちて、何もやる気がないみたいなのはなかったです」
5、Regina di WAVE~WAVE認定シングル選手権試合~(30分1本勝負)
<王者>○野崎渚(14分26秒、体固め)旧姓・広田「元」エリザベスさくら●<挑戦者>
※ノアールランサー・ハイ。第15代王者が4度目の防衛に成功


2020年のCatch the WAVEがなくなったことを受け、9・1新木場で広田がレジーナへの挑戦を表明。レジーナ・野崎が了承し、急きょタイトルマッチがおこなわれることとなった。そして、二上美紀子会長の提案により、広田が勝った場合は、旧姓・広田レジーナさくらにリングネームを変更。負けた場合はただの旧姓・広田さくらに戻すという条件も付けられた。
奇襲を仕掛けようとした広田だったが、野崎が素早く反応。広田は「今のはなかったことで。クリーンファイト!」と仕切り直す。今度は慎重な立ち上がり。野崎がヘッドロック、フロントネックロックに捕らえていく。脱した広田が弓矢固めからのキャメルクラッチへ。ヘアーホイップで追撃する。
野崎がリングサイドに逃げ込むと、広田は「お前がそうやって休むなら、水くらい飲ませろ。スタミナねーな、お前はよ!」と水分補給しているところに、野崎がビッグブーツで飛び込む。そしてブレイジングチョップを連発。フロントネックチャンスリーで放り投げる。
一方、広田もブレイジングチョップでやり返し、ボ・ラギノールを連発。張り付けボ・ラギノールで野崎のメンタルも破壊していく。さらにスイングDDT、フェースクラッシャーを敢行。
絶妙な高田純次の状況だったが、広田は「やるか! タイトルマッチなめんじゃねーぞ!」とスルー。ロープ渡りからのアームホイップを決め、619へ。これは野崎もかわしてスリーパーで捕獲する。そしてビッグブーツを叩き込むと、野崎式串刺しビッグブーツ、ケンカキックで追撃する。おしゃれキックをかわした広田がボ・ラギノール。落ちた野崎にトペ・スイシーダで追撃する。
コーナーに登る広田に、野崎が雪崩式ブレーンバスター。ザキゴェでカウント2。変形アームブリーカー、ダブルニーアタックもカウント2止まり。走る野崎に、広田がボ・ラギノール。野崎もビッグブーツでやり返し、ドルミルⅢへ。なんとか広田がロープ。
野崎はノアールランサーを放って走るも、広田がふらふらドーンでカウント2。そして広田がバックブローからのへなーらサンセットへ。キックアウトされるとサクラライトを狙うも、野崎がドルミルⅡへ。なんとか回避した広田が延髄斬り。シャイニング・ウィザードでカウント2。
走る広田に、野崎がビッグブーツ。広田も切り返しのウラカンラナで意表を突く。キックアウトした野崎はノアールランサー・ハイへ。だが、カバーの瞬間、広田が切り返す。ヒヤリとした野崎だったが、ノアールランサー・ハイを再び叩き込むと、ダメ押しの3発目で熱戦にピリオドを打った。
◎エンディング
野崎「なんとか4度目の防衛、成功しましたー! 正直、今回が本当に…。前回の宮崎さんとの防衛戦は、延期に延期を重ねてやっと辿り着いた防衛戦だったのに対し、広田さんはつい、1週間前、(9月)1日に決まって今日という、本当にこういうのをきっと広田さんの持ってるパワー。タイミングをパワーに変えて、勢いをパワーに変えて、今日、本当に何回かマジで取られそうになったところ、たくさんあった気がします。えー、今年NEXTきっとありますよね? NEXT、社長どこにいる?(桜花を見つけ)やりますよね? わかりました。NEXT、広田さん優勝して、次は年末ココよりも大きな後楽園ホールでもう1回ベルトやりませんか? 私、広田さんの優勝待ってます。今日はありがとうございました」
広田「今日、応援に来れた、会場すべての広田ファンの人。9割方、私の応援だったと思います。ありがとうございました。でもベルト届きませんでした。あのー年末、NEXTで優勝して待ってると言ってくれて…あの勝ったからそういうこと言えると思うんだ。これがね、凄くボコボコにされて、すべてを賭けた試合で負けた…。で、『じゃあ次やりましょう』っていうのは、ちょっとね。私はちょっといま無理だわ。だってそうでしょうよ。(ベルトは)欲しいけど、愛してるけどさ、それとこれとは話が別じゃん。そんなさ、『ラッキー、次もあるわ!』みたいなさぁ。そんなさ余力を残して今日やってないから。でもそう言ってくれたら、その期待には応えるよ、絶対。みなさんにも約束します。年末、なんだったらもう『NEXTやらなくてもよかったんじゃねぇか?』くらいの勢いで勝ち抜いてやるよ! 待ってて」
野崎「ということで無事、防衛したので、今日は私がシメさせていただきます!(桜花がリングへ)どうしました?」
桜花「私、仕事、早いんです。ちょっと待って。発表できることがあるから。HIRO’eちゃん、門倉! 私、仕事、早いんです。決まりました。HIRO’eと門倉が試合できる大会、日程決めました。えー、マーベラスさんにもオッケーもらいました。その日程は、9月13日、日曜日。18時30分からアイスリボン道場、こちらお借りすることができました。その日、アイスさんが昼間、スキップシティで大会があるんだけど、そういうことならぜひということで、貸していただけました! ありがとうございます!! えー、まあアイスさんは定員50名なので全席4400円でチケットを売る暇ないので明日から事務所で取り扱いをしたいと思います。一応、門倉とHIRO’eちゃんの1マッチ興行なんだけども、まあそれで終わらないのがwave。もったいないんでね、ちょっと何か考えようと思っています。なので9月13日、日曜日、18時30分、アイスリボン道場。全席4400円。チケットは明日から事務所で取り扱いたいと思いますので、ぜひみなさん来てください。よろしくお願いします」
野崎「さすがですね。ということで改めてシメさせていただきます。waveの選手のみなさん上がってください。ということで、改めましてご来場の皆様、YouTubeのLIVE配信、見ているみなさんもありがとうございます。会場のみなさん、画面の皆さんと、一緒に『これがwaveだ!』をやりたいと思います。準備は大丈夫ですか? いきます! これがー、waveだーーー! ありがとうございました!」
◎バックステージ
——いかがでしたか?
野崎「無事、4回目の防衛に成功して、とりあえず安心してます。本当に広田さんはコミカルできて、ああいうね、本気なマジモードとか、ああいうのもやったりとか。前回の宮崎さんもそうだったんですけど、また違うオールラウンダーの選手だなと。どんなスタイルでくるかが未知で、最初はコミカルなのかなと思ったら徐々に、徐々にこうまた違う広田ワールドに飲み込まれている感覚があって、本当に何回も『わっ、ヤバイ』と思うシーンがあって、本当に今回の防衛はすごく嬉しいです」

——やりにくかったですか?

野崎「最初もどっちでくるんだ?っていうのの掴みきれないところがやっぱやりづらかったですね。スタートの方とか突然仕掛けてきたと思ったら、突然カンチョーを死ぬほどやってきたりとか、ジェットコースターみたいな感じが掴めなかったです」

——NEXTで名前をあげていたが、またやりたい?
野崎「そうですね。ドキドキ感、振り回されてる感というのは他の選手にはないかなと思うので、今度はそんな雰囲気の広田さんをこっちが飲み込むくらいの強さを身につけて、もう1回、今度は後楽園でやりたいなと思いました」

——今度はHIRO’eの引退、後楽園だがどんな心境?
野崎「いやー、延期になって1カ月、プロレスの余生というか、凄く楽しんでいるHIRO’eちゃんを見ているので、本当に最後は笑顔で送れたらなという気持ちでいまはいっぱいです」