2020.12.27

「THANKSGIVINGWAVE~ byebye2020~」

1、ヤングwave(20分1本勝負)
笹村あやめ&○進垣リナ(8分41秒、SBTロック )神童ミコト&大空ちえ●


今秋、開催されたDUAL SHOCK WAVE2020にエントリーし、なんとレジーナ・野崎渚からギブアップを奪っての敗者復活枠を獲得した笹村あやめ&進垣リナの2AW勢がオープニングマッチに登場。今大会では、マーベラスの神童ミコト&PURE-Jの大空ちえの越境タッグとの対戦となった。

まずは進垣vs大空、神童vs笹村の順で顔合わせ。そこから徐々に大空がつかまる展開に。劣勢を強いられるも、自力で挽回。笹村にボディースラムを放って神童につなぐ。
すぐに進垣&笹村は神童にダブルのクローズライン。これをかいくぐる神童。笹村を丸めてカウント2。追走式ドロップキックを放っていく。ここから神童vs笹村でエルボーの打ち合いとなる。走った笹村がショルダータックルを決めて、進垣と交代する。

進垣は串刺しドロップキック、腕へのキックで続き、ワキ固めの体勢。これは大空がカットに入る。
反撃に転じる神童が進垣をコーナーにハンマースルーすると、大空がすかさずドロップキック。神童も続き交互に放っていく。続くボディースラムはカウント2。もう一度ボディースラムを放って、大空とチェンジ。

大空はドロップキック3連発で追い打ちをかける。これをキックアウトした進垣がアームブリーカーからのワキ固めへ。耐えた大空が神童とドロップキックで進垣を挟み撃ち! すかさずフィッシャーマンSHでカウント2。
一方、進垣&笹村もダブルの攻撃を狙うが、大空がエルボー弾で孤軍奮闘。しかし波状攻撃に出た2AW勢が畳みかける。最後は進垣がSBTロックにつなげて、ギブアップ勝ちとなった。
2、スクランブルwave(30分1本勝負)
○米山香織&門倉凛&青木いつ希(12分55秒、後方回転エビ固め)高瀬みゆき&梅咲遥&林亜佑美●


DUAL SHOCK WAVEに参戦し、なんと現タッグ王者のボスマミに勝った“門倉と青木”。そこに12・1新木場での青木とのタッグ“ルミなさない”が思いのほか気に入った米山が気になる三角関係トリオを結成。今大会では高瀬みゆき&梅咲遥のLuminous(ルミナス)に林亜佑美を加えたチームと対戦した。

開始早々、林が「わっしょい!」で会場を盛りあげると、青木が背後から「うるさい!」と襲って、林を捕獲。すぐさま米山&門倉も加わり「ルミナス、ルミナスとき、ルミナさない」とキメポーズ。一方、ルミナスも青木に張り付けドロップキック。キメポーズでやり返していく。
米山は林に鼻パッチン。そして、逆片エビ固めへ。米山がキャメルクラッチで捕獲すると、米山&青木で変顔アピール。ところが門倉は加わろうとしない。その門倉がドロップキックで追い打ちをかけ、キャメルクラッチで捕獲する。すかさず米山&青木が変顔で加わるも、門倉は困った表情。作戦変更の門倉の低空ドロップキックが決まる。

林も「わっしょい」を連呼しながらエルボー弾で反撃。首投げ、水車落としを決めて、高瀬とようやく交代へ。
高瀬は門倉に逆水平チョップをお見舞い。青木&米山が助けに入るも、高瀬が返り討ち。そして門倉の上に米山を投下。さらにその上に青木をフェースクラッシャーで叩き付けていく。カウント2。

門倉も高瀬にDDT、低空ドロップキック、ミサイルキックで反撃。かわった青木がショルダータックルで続く。串刺しバックエルボー、フェースクラッシャー、ボディープレスでカウント2。バックフリップもカウント2止まり。走る青木に高瀬がパワースラム。
流れが変わり、梅咲がドロップキックを放つ。カウント2。エルボー弾をかいくぐった青木が串刺しラリアット、門倉がキャノンボールで飛び込んで行く。青木のボディープレスはカウント2。さらに青木はセカンドからのフットスタンプを投下。梅咲がかわすと、高瀬がラリアット。そしてルミナスでドロップキックを決める。これもカウント2。

攻め込まれた青木だったが大外刈りで形勢を入れ替え、米山と交代。米山はモンゴリアンチョップからのグルグルパンチを放つと、ロープに走る。
これを梅咲がカウンターのボディースラム。続く林がドロップキック2発からのボディーアタック。そして鎌固めへ。これは青木&門倉がカット。ここで青木は林をコーナーにハンマースルー。かわした林が門倉&青木&米山をコーナーに足止めし、トレイン攻撃。さらにルミナスでダブルのショルダースルーを放つ。カウント2。

続く林のダブルリストアームサルトもカウント2止まり。水車落としを狙うが、これを回転エビ固めに切り返す米山。キックアウトした林がジャックナイフエビ固めへ。カウント2。助けに入った門倉のトラースキックは米山、青木に誤爆してしまう。チャンスとばかりにルミナスはドロップキックで門倉を排除。

改めて林がカサドーラからのエビ固め。仕留めに掛かるも、これをキックアウトした米山が後方回転エビ固めで逆転の3カウントを奪った。
3、ハードコアwave(時間無制限1本勝負)
○DASH・チサコ(19分28秒、片エビ固め)宮崎有妃●
※ホルモンスプラッシュwithパイプイス


NEXTトーナメント1回戦で時間切れ引き分けとなった宮崎有妃とDASH・チサコ。大会規定によりトーナメントはキャリアの若いチサコが勝ち進むこととなったが、試合後、チサコは宮崎との決着戦を要求。しかもチサコは、宮崎とのハードコア戦を希望し、今大会で実現した。

チサコはスーツケースとイスを持参。スーツケースはどこかで見たことあるタイプだ。一方の宮崎はラダーとイスを持参。そして机をリング下からセットする。
試合は宮崎のリングインをチサコがイスで襲ってゴング。チサコのアームホイップ、顔面ドロップキックが決まる。

一方、宮崎はチサコをコーナーに叩き付けたあと、コーナーマットを外しにかかる。そのコーナーマットで殴っていく宮崎。するとチサコはスーツケースを持ち出し破壊にかかる。どうやらこれは宮崎のスーツケースだった模様。「隠しておいたのに」「本当にやめて」と試合どころではなくなる宮崎。スーツケースの上にボディースラムで叩き付けようとするチサコだったが、堪えた宮崎が逆にボディースラムの体勢。しかし「やるわけねーだろ!」とスーツケースを避けてマットに叩き付ける。
ならばとチサコはラダーでスーツケースを破壊しようとする。これは宮崎が自分を犠牲にしてケースを救出。セコンドにスーツケースを渡して控室へと持って行かせた。

ようやく試合に集中する宮崎だったが、タイミングが悪かった。チサコは宮崎をイスにセットしパイプイスでフルスイング。さらにイスでの拷問技、イスを宮崎の上に投げつけていく。
そしてチサコは宮崎をコーナーにハンマースルーしようとするが、体勢を入れ替える宮崎。今度はラダーのあるコーナーに投下されるチサコ。

これで攻守逆転。宮崎はラダーをチサコの首にかけてイスでフルスイング。さらにラダーをロープに立てかけブレーンバスターで投下したが、これは目測を誤り失敗に。
続いてコーナーに登る宮崎だったが、チサコが追いつき妨害。張り付けドロップキックwithパイプイスをお見舞いする。場外戦となり、宮崎がファイアーマンキャリー。エプロンサイドに叩き付ける。

さらに宮崎は場外に机をセット。テーブルクラッシュを狙うが、チサコが場外からイスを投げつけ阻止する。リングに戻った宮崎に、チサコがラダー攻撃。ミサイルキック、低空ドロップキックと追い打ちをかける。カウント2。
宮崎もえびす落としでやり返すと、ジャーマンホイップでチサコをコーナーに叩き付ける。ここで宮崎はリング下からフラフープとゴルフボールを投入。ゴルフボールの上にチサコをボディースラムで叩き付けると、ムーンサルト・プレスを放つが自滅。

再び攻守が入れ替わり、逆にチサコがブレーンバスターで叩き付けていく。カウント2。ゴルフボールを投げまくるチサコ。宮崎がイスでガードすると、ドロップキック。顔面を痛打する宮崎。しかしチサコ自身もゴルフボールの上で受け身を取ってしまい悶絶することに…。
続いてラダーをめぐる攻防。ラダーの上に雪崩式ブレーンバスターで投下しようとする宮崎だったが、チサコが「辞めろ!」と抵抗。しかし宮崎は強引に雪崩式ブレーンバスターを敢行する。チサコは「これはやばいって……」と大きなダメージ。立ち上がれない様子のチサコを見ながら、宮崎はイスをピラミッド型セット。そこにチサコを投下する。

さらに宮崎はチサコを机の上に仰向けに。ラダーからのムーンサルト・プレスを狙うが、かわしたチサコが逆にパワーボムでテーブルに叩き付ける。そしてダイビング・ヒップドロップwithラダーを投下。宮崎の上にイスを載せてダイビング・フットスタンプ→ダメ押しのホルモンスプラッシュでジ・エンド。
◎バックステージ
チサコ「痛ったあ…(苦笑)。今自分たちにできるハードコアマッチ、今日すべて出せたと思います。なかなか女子でハードコアを闘えることがない中、宮崎さんとできて。これからどんどん闘って、ハードコアの良さを2人で伝えていきたいですね。まあ、今回私勝ったんですけど、宮崎有妃は絶対やり返してくると思うんで、それが楽しみですね。いやー、楽しかった! 勝てた! 痛い! 女子プロレス界のハードコアクイーンはDASH・チサコですので、よろしくお願いします。痛ってえ、マジ痛い!」
4、DUAL SHOCK WAVE~WAVE認定タッグ選手権試合(30分1本勝負)
<王者組>桜花由美&○桃野美桜(22分3秒、エビ固め)Sareee&響●<挑戦者組>
※JKボム。第24代王者組が初防衛に成功


9・18後楽園で奇跡(宮崎有妃&旧姓・広田さくら)を倒し、WAVE認定タッグ王座に返り咲いた桜花由美&桃野美桜のBOSS to Mammy。今大会ではじめての防衛戦が組まれ、DUAL SHOCK WAVEトーナメントを制したSareee&響<ストダマ>と対戦した。
先発は桃野vs響のマーベラス対決。ゴングと同時に響がショルダータックルで飛び込み、押さえ込みを連発していく。いずれもカウント2。すぐに串刺し攻撃を狙うが、桃野がドロップキックで迎撃する。すぐに桜花も出ていき、ボスマミの「担いで、投げて、高い高い」の連係が決まる。続けざまにトレイン攻撃を狙うが、桜花のビックブーツをかわした響が桃野のドロップキックを桜花に誤爆させる。さらにボスマミのクローズラインをかわすと、Sareeeが桜花にダイビング・ボディーアタック。そこから桃野を孤立させたストダマがトレイン攻撃へ。最終的にはストダマがダブルの串刺し低空ドロップキックを成功させる。
攻勢のストダマ。響が胴締めスリーパーで桃野を失速させ、ボディースラムを決めてSareeeと交代。Sareeeはヘアーホイップ、串刺し低空ドロップキック、ボディースラムで追撃。そこからリバースインディアン・デスロック→鎌固めへ。耐えた桃野がドロップキックで反撃に出たところで、桜花と交代。
桜花はストダマにビッグブーツを見舞うと、2人まとめてフェースクラッシャー。そして響に串刺しビッグブーツをお見舞いする。カカト落としでカウント2。桜花のビッグブーツをキャッチした響が攻守逆転。桜花をコーナーに叩き付けるとスピアをお見舞いする。走り込んでの正調スピアもカウント2。ブレーンバスターでも決まらない。ならばとストダマはダブルのドロップキック、ミサイルキックの連続発射で追い込んで行く。
続いて桜花vsSareeeの局面。エルボーの打ち合いから、Sareeeがドロップキックを放てば、桜花はビッグブーツでお返し。すぐにSareeeはカサドーラからのフットスタンプ、セカンドロープからのフットスタンプでカウント2。
一方、ボスマミは合体ブレーンバスターで活路を見いだす。桃野がSareeeにダイビング・ボディーアタック、低空ドロップキックでカウント2。JKボムを狙うが、回避したSareeeがジャーマン狙い。桃野もこれを着地、エルボーの打ち合いとなる。
SareeeのフィッシャーマンSHはカウント2止まり。すかさずジャーマンの体勢に入るも、堪える桃野。押しつぶされてカウント2。Sareeeはエルボーから走るも、桃野がかわして場外の響にスライディングキック。これでストダマの分断に成功したボスマミ。桜花が串刺し攻撃を放つと、美桜ロケットからファンタスティックフリップを敢行する。これを寸前でかわしたSareeeが裏投げの体勢。しかし、桃野が切り返し、そこからエビ固めの応酬に。助けに入った桜花のブートは桃野に誤爆。チャンスとばかりにSareeeは低空ドロップキックを放って、響とチェンジ。
響は桃野を担ぐも抵抗され、エプロンに不時着させる。だが、すぐさまラリアットを叩き込み、ロープ越えブレーンバスターでカウント2。コーナーに登るも、桃野が雪崩式アームホイップに切り返し、ドロップキック。キックアウトされると逆エビ固めへ。耐えられると、桜花がフットスタンプ。再び桃野が逆エビ固めに捕獲する。
ピンチの響だったが、Sareeeがドロップキックで救出。走る桃野を担ごうとする響。しかし、腰のダメージがあり崩れてしまう。ならばとカウンターのラリアットからカミカゼへ。続くダイビング・セントーンは自爆。

すかさず桜花が響にバックドロップを放ち、桃野がダイビング・ボディープレスで逆襲にでる。しかし響が剣山で待ち受け、両者ハーフダウン状態に。

試合が再開されると桃野vs響でエルボー合戦。響がパワーと手数でうわまわる。すると桃野はローキックからヘッドバットを連打。JKボムの体勢。これはSareeeがジャーマンで阻止。すぐに響がバックフリップ→ラリアットと畳みかける。ショートレンジラリアットもカウント2。

20分経過。響のカウンターのラリアットは桃野が一回転の威力。ダイビング・セントーンを放つも、これも桃野が回避。
逆に桃野が丸め込みを連発していく。Sareeeがカットに入り、桜花にソバット、桃野への一発は響に誤爆してしまう。ロープに走る桃野だったが、響がラリアットで迎撃すると、体勢を入れ替える桃野。カウント2。桃野のウイングクラッチホールド、合体の不知火はいずれもカウント2。ならばと最後はJKボムを決めて3カウント。
◎試合後のマイク
桃野「初防衛戦、防衛したぞーーー! 初防衛の相手が今回タッグトーナメントを優勝したストダマ…正直、あんまり知らなかったです、昔のことは。でも、こうやって試合ができたことをすごくうれしく思います。Sareeeさん、ありがとうございました。自分はタッグトーナメントで優勝したら、透明人間にね…(引き揚げるストダマに観客から拍手が贈られる。桃野も拍手)気を取り直しまして、タッグトーナメント優勝したら透明人間と防衛戦をやりたいなと思ってたの。だけどタッグトーナメント優勝できなくて、で、負けた相手がいるんですよ。門倉と青木? なんか青木と門倉だかわからんけど、そんなダッサイ名前のところにね、負けたの。それでね、今年の汚れは今年のうちにっていうので、やりたいんですけど、防衛戦。マミー社長だから、いいよね?」
桜花「もう今年は今日で最終戦…終わっちゃった。終わっちゃったの、終わっちゃったんだけど。あれ、あっちはやる気ないんじゃない?」

青木「ある、ある、ある、ある!」

桜花「だって来ないもん(青木が消極的な門倉を連れてリングサイドへ)」

青木「あった、あった、あった。メッチャあるわ!」

桜花「メッチャある?」
青木「ある! 任せとけ!」

桜花「オーケー」

青木「任せろ!!」

桜花「オーケー。じゃあ、1月16日の新宿FACE大会で防衛戦、えっと門倉と青木? 青木と門倉?」
青木「門倉と青木!」

桜花「やろうぜ、タイトルマッチ。オーケー、やりましょう。じゃあケッテーで!」

桃野「社長がやるって言ってるんで、ということで1月16日、防衛戦、よろしくお願いします」

青木「ベルト磨いて待ってろよ!」

桃野「だからさ、こないだも聞いてなかったの? 毎日歯磨きしてるっていうの」

青木「磨いといて、よろしくね! 凛ちゃん帰るよ」

桃野「ということで、よいお年を…お迎えください」
◎バックステージ
桃野「(涙ぐみながら)嬉しいです!」

桜花「またボスマミで組んでベルトを防衛できたこと、私は心より嬉しく思います」

桃野「防衛戦って前に取ったときも何回かやってて、自分が言うのもなんですけど、勢いのある人? 自分が言うのもなんですけど、若くてオリャー! みたいな人とやったの、初めてな気がして」

桜花「ああ、オバチャンばっかりだった?」

桃野「オバチャンとか変化球の人だったけど、でも勝ったから良かった! また2本巻いてもらえたから。今回こそミオは金さんと銀さん(2本のベルトのこと)を巻いて。次の防衛戦の相手も決まって、大切に日々一緒に生活していこうと思います」
5、Regina di WAVE WAVE認定シングル選手権試合(30分1本勝負)
<挑戦者>○旧姓・広田さくら(23分33秒、夜叉ロック)野崎渚●<王者>
※野崎が6度目の防衛に失敗。広田が第16代王者となる


9・6新宿大会で野崎渚のレジーナに挑戦した旧姓・広田さくら。王者・野崎は試合後に「広田さんをこっちが飲み込むくらいの強さを身に付けて、今度は後楽園でやりたい」と再戦を希望しており、それに応えるように広田が今年のNEXTトーナメントに優勝。2020年最後の後楽園大会での挑戦が決定した。
観客の手拍子のなか、組み合うと野崎がリストを取りに行く。そして腕へのエルボースタンプ。すると広田は「なんてことだ-! メインイベントなのに腕が折れたーーー!」と腕をプラプラしてみせる。今度は広田が野崎にエルボースタンプ。野崎にも無茶ぶりしたつもりが、野崎は「折れてねーわ! 折れるか、バカヤロー!」と、コーナーに広田を振ろうとする。これを切り返した広田がフェースクラッシャー!
続いて広田はいつもの高田純次の体勢。これを野崎がガードすると、「やっぱり野崎! お前がやるってことかぁぁぁ!」とタイトルマッチにもかかわらず、広田流を貫いていく。だが、野崎もかたくなに拒否。それでも引き下がらない広田は「ちょっと待ってくれよ。タイトルマッチだからやらないの? 私はいつも通りなのに、レジーナのほうが余裕がないんじゃないですか? わかった! これさえやってくれれば、ふざけない!『もう(怒)!』みたいなことやらない。ホントのホント!!」と懇願。仕方なく腹をくくった野崎がエアーで高田純次をすると、広田は拍手しながら「ブラボー。レジーナ」と握手を求める。野崎も応じて、ようやくタイトルマッチらしいシリアスな雰囲気に。
バックの取り合いを広田がフロントネックロックへ。緊張感の漂うグラウンドの攻防となり、広田が野崎をロープに這わせる。これはブレイクとなるも、今度はワキ固め、サーフボードストレッチへ。崩れると腕十字を狙っていく。野崎がロープを掴むと、広田はストンピング。そして、スイングDDT。早速、夜叉ロックを狙うが、野崎も回避し脳天にエルボースタンプを放つ。
そのままグラウンドとなり、野崎が顔面バーン! キックアウトされるとキャメルクラッチ→クロスフェースへ。広田がロープブレイクしたところで10分経過。

野崎の串刺しビッグブーツ、ニーリフト、ケンカキックが決まる。そしておしゃれキックを敢行。ロープに走るも、広田がカニばさみ。続く広田の619は、野崎が回避しシーソーホイップでロープに打ち付ける。
グラウンド技で攻める野崎。ドルミルは広田が早々にロープ。ならばとビールマンキック、ケンカキックで追撃し、コーナーへ。広田が妨害すると、野崎は場外に転落してしまう。トペ・スイシーダで追い打ちをかける広田。
リングに戻った広田はシャイニング・ウィザードを敢行。キックアウトされると腕十字の体勢。野崎が堪えると、今度はコーナー上で広田が恵比寿(リバース・パロスペシャル)へ。雪崩式バックドロップでカウント2。

15分経過。ここで夜叉ロック狙い。耐えた野崎がドルミルⅡの体勢。崩れると、フェースクラッシャー、ランニング・ダブルニーアタック、ノアールランサーと波状攻撃。
ここで広田はボ・ラギノール、夜叉スープレックス2発でカウント2。そこから夜叉ロックへ。耐えられるとへなーラサンセット、ウラカンラナでカウント2。

野崎のノアールランサー・ハイと広田の夜叉スープレックスが交互にヒット。続く野崎のケンカキックはカウント2。ドルミルⅢへ。耐えられると、ノアールランサー3連発。ダメ押しと思われるノアールランサー・ハイも返す広田。
へな拳で気合を見せる広田に、野崎はビッグブーツで応戦。サクラライトを狙った広田だったが、崩れて回転エビ固めへ。返されると夜叉スープレックスを敢行。満を持しての夜叉ロックに移行する。必死に堪える野崎だったが、逃げ場を失いギブアップするしかなった……。
◎エンディング
レジーナのベルトが広田に授与されたあと、広田の2人のお子さんもリングへ。ママさんレスラーらしく記念撮影は子供とともにおこなった。すると、お子さんが広田にマイクを渡す。だが、それを野崎が奪う。
野崎「ごめん(苦笑)、どうしても言いたいことがある。ごめんね、ちょっと待ってね(と子供をなだめる)。広田さん、広田さんの超本気…超本気に今日、負けました。私が1年守り続けたベルト、絶対に価値を落とさないでください。持ち続けてください。ありがとうございました。そして、本当は今日レジーナ防衛して、次の挑戦者を指名する予定だったんですけど、負けちゃった…。けど、どうしても言っておきたいので、いま呼びます。チサコ! ちょっとリングに上がってきてくれませんか?(DASH・チサコがリングへ)チサコは、NEXT優勝して、ここで私とチサコのタイトルマッチ、みんなが見たいでしょって発信してくれました。私もそう思ってます。(ここで広田のお子さんがチサコにマイクを手渡す)ありがとう。今日、負けてベルト落としちゃったけど、来年お互い15周年。タイミングいい時にやりましょう!」
野崎「オーケー、オーケー。来年ね、どんなベルトでも取って、チサコとタイトルマッチを目標に」

チサコ「私は(やるなら)タイトルマッチだと思ってるよ」

野崎「オッケー。そのつもりでお互いやりましょう。よろしくお願いします。ベルト持ち続けてください、広田さん」
マイクを広田に渡すが、そのマイクを奪ったのはマーベラスの神童ミコト。

神童「この動画を見てください」

スクリーンには7・23新木場でおこなわれたwave対Marvelousの団体対抗戦の模様。映像では神童がスワンダイブ式ジャックナイフエビ固めで広田から5連続フォールを取るシーンが映し出される。

広田「なんだんだよ、これよ!」

神童「広田さんが今日取ったベルトに一番最初に挑戦できるの、神童ミコトだと思いませんか?」

広田「私は、誰の挑戦も受けないつもりだ! だったらずっとチャンピオンだろ? じゃあ…それじゃしょうがないから。1月の16日の新宿FACEがあるから」

神童「いやややや、ちょっと待ってください。自分、1日も早く挑戦したいので、2021年1月1日、元旦から自分にお年玉をください」

広田「早すぎる、早すぎる」
桜花「はい、1月1日オッケーです。やりましょう×2。今日27日、もしかしたら4日の命? フフフフ」

広田「マジでどうするの。アレ見たでしょ、VTR? 無理だって!」

桜花「やりましょう!!」

神童「ありがとうございます!」

桜花「1月1日、チャンピオン・広田さくらvs神童ミコト、ケッテーで」

神童「ありがとうございます!!」
◎バックステージ
——ベルトを巻いた感想は?
広田「なんだろレジーナになった人たちって、すぐ実感わいたもんなんだろうか? いまは本当にこのベルトを肩にかけて座っているだけが精一杯です」

——シングルのベルトを巻いたのは?

広田「シングルのベルトはエリザベス選手権がちゃんと、あのー金物というか、金属のね(苦笑)。シングルのベルトはそのときがはじめてで、シングルマッチで闘って、ベルトを巻くのははじめてです」

——闘い方はいままでとは違う形で、巻いたが?
広田「本当にカンチョーだけじゃ…やっぱりシングルの団体のトップのベルトは巻けないんですよ。カンチョーだけだったら。カンチョーを含め、高田純次含め、サクライト…今日はちょっと失敗しちゃったけどな、へなーラあり、そして夜叉スープレックス、夜叉ロック、すべてがあって今日ベルトを巻けたんだと思います」

——ベルトの重み、感じる?

広田「ホントに重いです。物量の問題(笑)。いまはもうこの物量に耐えられないくらいの疲労ですよ」

——これでwaveのトップだが。
広田「やばいねー。トップになりましたよねー。本当にこのベルトを巻く前にも感じてたんですけど、野崎のことをずっと見てて感じたんですけど、やっぱレジーナになれる人が強いのか、なってから強くなるのかっていう。私、本当にそう思うんですけど、今日の私は強いからレジーナになれたんじゃないと思うんですね。野崎からも攻められて、でも、何か1つ夜叉ロックでギブアップだけど、技ももちろんだけど何かほんのちょっとだけだったと思うんです。私が勝てたのって。だから圧倒的に強かったから巻けたわけではないから、きっとこれからなんだなって思いました。真面目か!

(どんなチャンピオンを目指す?)あのね、いままでにないというのは月並みだからアレなんですけど、これからもスタイルを変えません。さらに調子にノっていきます。だから、レジーナになれたんだと思うし、私がなったからにはとんでもないアホなチャンピオンになってみせます。

(リング上ではパラダイスを予告したが)はい。あの、本当にそのきっかけっていうのは『レジーナ、挑戦しましょう』って野崎がずっと言ってくれてて、そんなに言ってくれて、もしレジーナになったんだったら、『はい、レジーナになりました。イエイ!』だけじゃなくて、これだけ懇願されて、ラブコールを受けてレジーナになったからには何かもっといろんなことを私ならではの“できる”をやらなきゃいけないのかなという使命感にかられまして。何がいいかなと思って、あっ、そうだ、楽園を広げようかなと思って、で、名前なにがいいかなと思って、サクパラダイスがしっくりくると思って、そこまでなんですよ。だから見切り発車なんです。だけど、言ったもん勝ちでこれからいろんなアイデアが出て、それサクパラダイスじゃん、こんなことすらサクパラダイスなんじゃね?っていうのが、きっと私のアイデアの中にはいろいろあると思うので、絶対にGAMIさんも桜花さんも、アタシのそういうことを面白がってくれるという自信はあるので、そういうことを提示するのはいままでにないチャンピオンの発進力だったりするので、そこは楽しみにしてくれていいと思います」

——4日の命かもしれないが。
広田「そうですね。もうブチあげましょう、短い命」

——最初に広田キラーがきますけど。
広田「そこだけは避けたかったんです、本当に。まずね、本当にそこだけは避けたかったんですけど、言われちゃったし、アレ絶対waveのまわし者がいるんですよ、あのVTR。横流ししたヤツが。絶対に。まずはソイツを突き止めて、かましてやりますよ。だから新木場の時に青たんとか作っているヤツが映像を横流ししたって思ってください。ミコトか…絶対に絶対に無理だな。どうしよう。誰に相談したらいいですかね? 長与さんにいまから電話してきたほうがいいですかね? ちょっとやばいんですけどって、こういうときは使えるコネは全部使おうと思いますので、本当にそれでいろんな手段を使ってしがみついて、レジーナを守り抜いていこうと思います」

——ふだん使わない引き出しを全開にして?
広田「そうですね。もっと早くやっておけばよかった(苦笑)。なんだできたじゃん。昔の扉も錆びてなかったじゃんと思って」

——1回こういう広田も見せておくと、今後の見方が変わると思うが。
広田「そうですね。デビュー戦からのVTRを見返します。こんなことやってたんだって思い出して」

——真面目にやってたのは1年半くらい?
広田「真面目な期間は1年半でしたね。本当に。思い出しますね。デビュー戦で長与さんがアジャさんに頭を下げて、『こんな大舞台でこんな武道館で、デビュー戦の相手させてしまって、アジャごめん!』って。長与さんが最初に頭をさげたのが私のことだっていう。その5年後に、『お前がデビュー戦を務めた広田がこんなになってごめん』って、もう1回頭をさげたという伝説。それをもう一度見返してからレジーナの歴史を歩んでいこうと思います」