2021.06.14

株式会社Forest Connectionプレゼンツ『CATCH THE WAVE 2021~フラッグ〜』

◎前説
6・1新宿で開幕したCATCH THE WAVE公式戦の3日目。大会前には恒例の野中美智子リングアナウンサー&野崎渚による前説がおこなわれた。また、軽い脳しんとうをおこし大事を取って欠場している塚田しずくが挨拶。6・20新木場大会より復帰することを発表した。

塚田「このたびは参加予定の団体さんを欠場させていただき、大変ご迷惑をおかけしたとともに、お客様に大変ご心配をおかけして申し訳ございませんでした。塚田はとても元気です。20日の新木場大会で元気に試合をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いします」
1、ガトリング・ブロック公式戦(15分1本勝負)
○SAKI〈2点〉(6分49秒、体固め)優宇●〈2点〉
※丸め込み


ガトリング・ブロックは、3点でトップの野崎渚を、2点の優宇が追う状況。今大会では公式戦初勝利が欲しいSAKIと、単独首位を目指す優宇との公式戦が組まれた。

握手と見せかけSAKIが先制のヒザ蹴り。すぐに優宇もショルダータックルでお返しする。そして逆水平チョップ。SAKIもビッグブーツでやり返し、チョップとブートのラリーとなる。
今度はにらみ合いからSAKIが走ってビッグブーツ。優宇もショルダータックルを放って旋回式サイドバスター、セントーンでカウント2。

一方、SAKIもカニばさみ、フロントキック、セカンドからのドロップキックで形勢逆転、リバーススプラッシュ2連発から、もう一度コーナーへ。優宇が追いつきパワーボムの体勢。コーナーに叩きつけ、キャノンボールを狙う。これをSAKIがフロントキックで迎撃。しかし優宇も諦めず、改めてキャノンボールを成功させる。カウント2。
優宇は「終わり!」とラストライドの体勢。踏ん張るSAKI。エルボーで立ち向かっていく。優宇が逆水平チョップで黙らせ、改めてラストライドの体勢。これも踏ん張ったSAKIがフロントキック、優宇もラリアットでやり返す。セントーン4連発で追い打ちをかける優宇。返されるとセカンドからのボディープレスを投下。カウント2。仕留めにかかる優宇がロープに走る。これをかわしたSAKIが大逆転の丸め込みで3カウント! 貴重な勝ち点2をゲットした。
◎バックステージ
――初白星となったが。
SAKI「初戦で野崎さんに負けてから、やっぱりアクトレスガールズのチャンピオンとしてもどうしても結果を残さないといけない。負けちゃいけなかったんですけど…本当、自分の得意としているブレーンバスターだったりとかが、大きい優宇ちゃんを相手にどこまで行けるか、相手の隙を狙う、狙う、狙うみたいな作戦ではあったんですけど、それが結果にはつながったんですけど、私としてはもっともっと上のところに行きたいから大きい相手でもなんでも投げ倒してきたかった。勝てたけど悔しいです。たぶんこんなことでは波女になれないと思うので。まだあと次回、青木いつ希ちゃんがあるので、もっともっと自分なりの作戦と計画を立てて挑んでいきたいと思います」
2、ジェラシー・ブロック公式戦(15分1本勝負)
△渡辺智子〈3点〉(時間切れ引き分け)米山香織△〈3点〉

公式戦2大会を終え、ジェラシー・ブロックは桜花由美、渡辺智子、米山香織が2点で並ぶ状況。今大会では、その渡辺と米山の公式戦が組まれた。渡辺はこれが最終戦となるため、勝ち星がマストとなる。

試合がはじまると早速、米山がインサイドワークで相手の懐に入ろうとする。米山が「高校生のときに『ATHENA』全女中継でよく見てました。ファンです!」と機嫌をとろうとするも、渡辺は「だいたい後輩はそう言うんだよ。広田さくらもそうだった。絶対、違う。みんな気を使ってるんだよね」と警戒。だが、米山は続ける。「前川久美子さんと組んで、ラスカチョと対戦する、血だるまになっての渡辺さんを、拳を握りながら応援してました。ドラゴンスクリュー、最高でした! 今日はそんな憧れの渡辺智子さんと試合ができて光栄です! まずは力比べで勝負お願いします!!」と、手四つを挑む。
手を組んだ瞬間、足を踏みに行く米山。読んだ渡辺がスネ攻撃。そして、ショルダータックル。すぐに走る渡辺をリープフロッグでかわそうとする米山だったが、渡辺がそのまま突進。吹っ飛ばされた米山が試合を止める。

米山「渡辺さん、何年選手ですか! 30年もプロレスやってるんですよね? いまのは、私のココ!(股を指す)くぐり抜けるところでしょ! ココ、ココ!」

渡辺「下くぐるの?」

米山「そう!」

渡辺「なるほどね」

米山「えーーーー! いまさら!?」

しかし、これは渡辺の作戦。油断した米山にボディースラム、エルボードロップを投下する。再び組み合うと、今度は米山がグラウンドに持ち込む。すると渡辺が「RAIJIN、見てたよね?」と腕十字を警戒するも、米山はそこからキャメルクラッチに持ち込み鼻フック。さらに鼻パッチン。続いてブレーンバスターの体勢。

これは渡辺が敢行する。鼻パッチンでお返しする渡辺。張りつけラリアットを見舞うと、米山が場外に落ちる。追撃モードの渡辺がトペ・スイシーダの体勢。これはセコンド勢が必死に止める。ならばとプランチャ・スイシーダの準備にかかる。これも米山が回避する。

米山がリングに戻ってモンゴリアンチョップ。渡辺は逆水平チョップで応戦する。ラリーとなると米山がグルグルパンチ、クロスチョップ、カーフキックからの三角締めへ。なんとか渡辺がロープ。
反撃に転じた渡辺がショート・レンジラリアット。セカンドロープからのボディープレスでカウント2。ここで残り5分のコール。スクリュードライバーの体勢に入るも、これを米山が裏ヒザ十字に切り返す。なんとか渡辺がロープ。足攻めで主導権を握る米山。

渡辺は再びショートレンジのラリアットで流れを変えると、スクリュードライバーを敢行。カウント2。改めて渡辺はスクリュードライバーの体勢。これをボディープレスに切り返す米山。さらに米山は後方回転エビ固めで丸め込む。キックアウトされると、後頭部へのヒザ蹴り、セカンドからのセントーンを投下する。キックアウトした渡辺がもう一度、ショートレンジ・ラリアット、スクリュードライバーで仕留めにかかる。これをカウント1で返す米山。残り30秒から丸め込みの応酬となり、どちらも決めきれずにドローとなった。渡辺は3点で公式戦終了、米山は6・22蕨での桜花由美戦を残すのみとなった。
◎米山バックステージ
――残り1試合を残しての3点になりました。
米山「あー、なんか公式戦というより初対決のワクワクドキドキを味わってしまった自分に反省ですね」

◎渡辺バックステージ
――最終戦が引き分けに終わってしまったが。
渡辺「3点でしょ? まだわからないですよね?」

――他の選手の公式戦が残っているので。
渡辺「みんなドローになっちゃえばいいんじゃない? どうだろ? 見てないからわからないけど、厳しい?」

――決定ではないですけど、ちょっと厳しい…
渡辺「ちょっとはチャンスはあるかもしれないってこと?」

――……。
渡辺「ないんでしょ! クソー! もう終わっちゃったからね。でもすごくいい経験させてもらいました。全員対戦もはじめてだったし、米山選手も20年以上の選手で、存在は知ってましたけど、対戦したのははじめてだったので、waveさんには感謝しかないですね。ありがとうございました」
3、ポテンシャル・ブロック公式戦(15分1本勝負)
○高瀬みゆき〈2点〉(14分52秒、体固め)旧姓・広田レジーナさくら●〈2点〉


本日おこなわれる予定だった高瀬みゆきvs稲葉ともか戦は、稲葉が左ヒザ靭帯を損傷したため急きょ旧姓・広田さくらvs高瀬みゆきの公式戦に変更。広田は今大会が最終戦となる。

試合は、サクパラダイス軍同士の合い言葉でスタートとなるが、高瀬が裏切り首固めなどの丸め込みで速攻決着を目論む。広田がなんとか返していき、ボ・ラギノール。
力比べからグラウンドへ。高瀬が腕十字に捕らえたところで広田がロープ。今度は広田がフロントネックでグラウンドに持ち込むと、高瀬もアキレス腱固めで取り返す。広田が取り返したところで高瀬がロープ。
続いて広田がキャメルクラッチで捕獲。耐えた高瀬がボディースラム、ギロチンドロップを落としていく。カウント2。ならばと広田は監獄固め。耐えられるとコーナーホイップするも、高瀬がブーメラン式ドロップキック。串刺しラリアットにつなげる。広田もフェースクラッシャーでやり返すが、高瀬がドロップキック、ラリアットでカウント2。髪の毛をつかんで、もつれる2人。エルボー合戦から広田がワキ固め。そしてロメロスペシャルへ。
耐えられると、ロープに走る広田。高瀬がパワースラムで流れを変える。逆水平チョップとエルボーを交互に連打。ラリアットでカウント2。カミカゼを狙うが、広田が腕十字に切り返す。そして夜叉スープレックスでカウント2。残り5分から広田がへなーらサンセットの体勢。未遂に終わるとへな拳。さらに夜叉ロックから丸め込む。
キックアウトした高瀬はカミカゼ、セカンドからのギロチンドロップでカウント2。フェニックスロック(グラウンドの変形卍固め)でギブアップを迫る。なんとか広田がロープ。すぐさま高瀬はブレーンバスターでカウント2。えびす落としを敢行。
これを広田が切り返しカウント2。改めてへな拳3連発。へなーらサンセットを投げっぱなしで放つ。カウント2。
一方、高瀬もラリアットで応戦。カウント1で返す広田。ならばと高瀬がもう一発ラリアット。カウント2。さらにもう一発放つが、今度は広田が切り返す。キックアウトした高瀬は逆水平チョップを連発。コーナーに追い込み打ちまくる。残り時間が少なくなるなか、ギリギリまでチョップを打ち続けた高瀬がローリングストーンを放って3カウント!
◎高瀬バックステージ
――初勝利!
高瀬「初勝利、やりました×3」

――レジーナからの初勝利は大きかったのでは?
高瀬「メチャメチャ×2、大きいです。いやー苦しい。正直、運命的なカードだと思っていたので、ある意味、自分の中の挑戦かなと思っていました。ここで勝てなかったら、私はこの先、ますます悩むことになるし、でもここで勝ち上がれば今年2021年がもっともっと高みを目指して輝いていけると自分にプレッシャーをかけていたので、メッチャうれしいです」

――残り1戦は今日戦う予定だった稲葉ともか戦だが。

高瀬「そうですね! 急きょ欠場になられたということで、カラダの調子がどんなものかわからないですけど、きっと稲葉さんなら、プロフェッショナルな稲葉さんならば、しっかりとカラダを仕上げて、復帰してくると思いますので、まだわからないですけど、対戦することになったときにはキッチリ全力120パーセントで叩き潰しにいきたいと思います。そして、私が頂点に、決勝戦に進みたいと思います」
4、コンプライアンス・ブロック公式戦(15分1本勝負)
○梅咲遥〈2点〉(10分23秒、横入り式エビ固め)宮崎有妃●〈2点〉
※コルバタから


コンプライアンス・ブロックは、宮崎有妃、ハイビスカスみぃ、門倉凛が2点で並ぶ状況。宮崎のリーグ2戦目は、ワールド女子プロレスディアナの梅咲遥。年始からはずかし固めを巡る抗争を繰り広げてきた両者。公式戦でも宮崎のはずかし固めは炸裂するのか!? なお、宮崎はこれが最終戦となる。
開始早々、はずかし固めを狙う宮崎。すると梅咲は、「0点なんですよ。0点でディアナに帰れない」と抵抗する。宮崎も「わかってんだよ。熱い闘いみたいお客さんがいるの、わかってる。でも、それと同時にはずかし固めを期待してるお客さんもいるんだよ!」とはずかし固めを狙うが、回避した梅咲がそのまま場外へ。宮崎の魔の手から逃げまくる。宮崎に捕まり、リングに戻ると、ドロップキックを連発する梅咲。ネックブリーカー・ドロップから弓矢固めへ。張り付けドロップキックでカウント2。
宮崎もDDTでやり返す。カウント2。キャメルクラッチ→逆片エビ固めへ。梅咲がロープ。すると宮崎は「私だって早くマジモードで試合したいんだ! 全国のみなさん、お待たせしました。はずかし固め!」と叫んでトライするも、梅咲は張り手からのドロップキック。低空ドロップキックにつなげる。しかし宮崎も諦めない。
強引にはずかし固めに捕らえると、観客も拍手を送る。さらに宮崎が串刺しラリアット2連発。低空ドロップキックを敢行。さらに張り付けラリアットを狙うが、梅咲がかわして宮崎を場外へ。プランチャ・スイシーダを投下する。
リングに戻ってミサイルキックにつなげる梅咲。続くブレーンバスターはカウント2止まり。すぐにコーナーに向かうが、宮崎が追いかけ雪崩式ブレーンバスター。ムーンサルト・プレスを投下する。寸前でかわした梅咲がラ・マヒストラル。カウント2。
一方、宮崎もカウンターのラリアットから直伝デスバーレボム。返した梅咲もラ・マヒストラル。ならばと宮崎は目突きから首固めで丸め込む。カウント2。すぐに外道クラッチの体勢に入るが、梅咲も読んでおり、ラ・マヒストラルの体勢。これを宮崎が押し潰してカウント2。宮崎はラリアットを狙うが、コルバタでかわした梅咲がスクールボーイでクルリ!
◎エンディング
公式戦が終了した旧姓・広田レジーナさくら、渡辺智子、梅咲遥がリングに上がる。

広田「私たち3人のキャッチは、本日をもちまして終了いたしました。応援ありがとうございました。智子さん、初出場ありがとうございました。キャッチを終えてみての感想をお願いします」

渡辺「33年目くらいにしてはじめてCATCH THE WAVEに参戦させていただいたんですが、みんなジェラシー・ブロックの対戦相手は、みんな初対戦だったので、すごくいい経験になりました。やっぱり何歳になっても、新しい発見があると思っています。本当にwaveさんには感謝しています。ありがとうございます」

広田「梅咲も初…」

梅咲「2回目です」

広田「2回目ですね。2回目、2回目です。キャッチ終えての感想をお願いします」

梅咲「前回のキャッチもたしか2点で終わってしまって、今回、個人的には0点で終わっちゃうと思ってた部分はあったんですけど、今日なんか勝てたみたいでよかったです」

広田「いやな感じになってるけど?」

梅咲「違います、違います! まだフラフラしてるんですけど、もっとリーグ戦とかもっと上に、これからもっと絡んでいけるように頑張っていきたいと思っています。今回このコンプライアンス・ブロックに選ばれたのは怖かったですけど、何かの強みだと思って、学んだことはあったのでこれからのプロレスに生かしていけたらいいなと思っております。みなさん応援ありがとうございました」

広田「私もね、今日終わったよ。だけど、見て。私、レジーナだし、みんなこのベルトをかけていま闘ってるんだから、私は今日で終わったけれども、まだまだ私が主役な時代が残っておりますので、あと2大会キャッチが残っているんですけど、智子さんは? あれ? 梅咲はどう転んでも終わり? 智子さんはすべてドローだったら? もう1回ブロックのなかで闘うチャンスがある? 終わりだけどまだ終わってない? 私も、いま全員2点になったので、このあとの闘いで…全員が欠場した場合はまだまだ目を離せませんよ、みなさん! あと2回、みなさんもお見逃しなく見ていてください! 今日はありがとうございました。最後に行きます、これがwaveだ!」
◎梅咲バックステージ
――最後の最後で勝利となりました。
梅咲「本当に、宮崎さんとは3月のはずかし固め解禁以来だったんですけど、今日も回避することができなかったんですけど、シングルマッチ5回くらいやらせていただいているんですけど、2カウントマッチとかこっちが有利な条件で勝てたんですけど、今回普通のスリーカウントではじめて勝てたので、まだフワフワしてるんですけど、すごくうれしいです。ありがとうございます」

――コンプライアンス・ブロックは厳しい戦いだったが、振り返ってみて。

梅咲「いまいちコンプライアンスって意味を調べても、あまりよく理解できないんですけど、試合を通して、こういうのがコンプライアンスなんだなっていうのをどこの二十歳よりも知ることができました」

――はずかし固めはどうでしたか?
梅咲「どうでしたか!? 意外とお客さんの顔が見えないんで、歓声しか聞こえないんで、みんなすごい『おお!』みたいな感じでただただはずかしいです、いつも」