2025.11.02

『PRIME WAVE 25』

日時
11月2日 日曜日
観衆
435人
場所
後楽園ホール
・オープニング
 恒例の野中リングアナの前説中にフラフラとなった宮崎がリングイン。
ブリシスのラスト対決を前夜の8時からスタートしており、この時点で11
時間と20分ほどが経過。このまま試合が続行されていることが伝えられた。
果たしてこの大会中に決着がつくのか??
1,カオスwave〜ブリシス フォーエバー〜(時間無制限1本勝負)
宮崎有妃vs櫻井裕子vs網倉理奈
〇宮崎(17時間23分、ダブルフォール)櫻井裕子●&網倉理奈●
※場外リングアウトカウント無し。網倉が倒れていたところ、宮崎が櫻井に直伝デスバレーボムで直撃し、二人まとめて押さえ込む。

宮崎、櫻井、網倉のブリシスメンバーによる3WAYでの対決。時間無制限、場外リングアウトなしによるルールとなり、前夜から対戦中。すでに試合開始から14時間30分が経過する中、網倉と櫻井がぬ値を小突き合いながらリングイン。
すでにリングで倒れ込んでいる宮崎を引き起こし、3人でブリシスダンスを披露する。
いきなり、網倉&櫻井が宮崎に襲いかかり、再び3人での戦いが開始。
打撃合戦。櫻井がビッグブーツで一打するも、網倉が足を引っ張り、「師匠!」と叫びながらショルダータックルを連発。
今度は、宮崎が櫻井を呼び込んで「裕子ロケット」を点火したが、タックルの部分でかわされて失敗。網倉は宮崎にインディアンデスロックを決めた状態で、櫻井をカナディアンバックブリーカーで持ち上げ、一人で二人を攻め立てる。
さらにキャノンボールを狙うも、かわされて自爆。このチャンスに、宮崎が櫻井にはずかし固めを決めたが、「ゆうこりんばっかりいつもズルい!」とカット。
そのまま3人が揉み合いになりながらバックステージまで行ってしまい、しばらくリング上は誰もいない状態に。石黒レフェリーの「見失いました」という状況を聞いた野中リングアナは次の試合へ行くことを判断。かくして第2試合へ…。
2,チャレンジwave(15分1本勝負)
△米山香織(7分24秒、ダブルフォール)若菜きらり△
※きらりのジャパニーズレッグロールクラッチで両選手の両肩が着いてダブルフォール。


アイスリボンから若菜きらりが参戦。米山香織の胸を借りるシングルマッチ。
まずは、場内「きらり」コールがこだまする。米山は「人気じゃ勝てないからプロレスで勝負だ!」とロックアップから腕の取り合いと静かな立ち上がりを見せる。
きらりがアームホイップホイップからドロップキック。これに対して、米山はヘアホイップを仕掛けると、場内大ブーイング。
きらりがドロップキックも、米山が鼻をつまみ、再び場内ブーイングを浴びる。
「ブーブーうるせえんだよ!」と米山は客席に言い返し、アイスリボンのセコンドにも唾をかけるポーズ。そして磔から顔踏みつけ。これを脱したきらりはスタナーからドロップキック。
カウント2。ここから打撃の打ち合いとなり、米山がモンゴリアンチョップを連発。さらにぐるぐるパンチからセントーン。2カウント。
きらりはカサドーラからアームホイップ、低空ドロップキック、ミサイルキックと畳みかける。
さらにクリストをリング中央で決めると、そこに宮崎と櫻井が乱闘の状態で戻ってくると、リングに入り隣で宮崎がはずかし固め。まさかのクリストとはずかし固めの競演に。
きらりはクリストの技を解くと、エルボーの連打ではずかし固めをカット。
これに対して、宮崎はきらりにはずかし固め。なんとか回避したきらりは「19歳はまだ子供だろー!」と言い返すが、米山が「オマエ、はずかし固めをかけてもらえるのは光栄なことなんだよ!選ばれし者なんだから喜べ!」と自らはずかし固めを受けようと自らの身を差し出すが、宮崎が興味なしとばかりに蹴り飛ばす。
米山が丸め込みで勝負をかけ、ここから丸め込みの応酬に。
きらりがジャパニーズレッグロールクラッチ・ホールドを決めたが、自らの肩がついていたためダブルフォール。レフェリーが3カウントを数えたため、ドローとなった。
3.スクランブルwave(30分1本勝負)
SAKI&〇尾﨑妹加&真白優希(16分15秒、カナディアンバックブリーカー)夏すみれ&YuuRl&香藤満月●

先発はYuuRlと真白。真白がアームドラッグからルチャ仕込みの動きを見せる。これに呼応するように香藤が「いきます!いきまーーす!」と手を伸ばす。ここで気合を入れてリングイン。まずは香藤と尾崎がショルダータックル合戦で打ち合う。
その後、SAKIとYuuRlになり、SAKIがチョキパンチから「セーフ!」のポーズ。YuuRlはネックブリーカードロップでSAKIを場外へ落とすと、ウルトラタイガードロップ。さらに真白もプランチャで続く。
SAKIがYuuRIをカンパーナで捕らえると、その先に夏の股間が待ち構える。その間に、宮崎が真白を拉致。
各方面で、場外乱闘が繰り広げられる中、宮崎が真白にはずかし固めをかけたままの台車を、櫻井と網倉が押しながら入ってくる。
ガッチリ決められた状態の真白は、各場外を回って見せびらかされる羽目に…。
夏が「宮崎さん、真白じゃなくて私でしょ! はずかし固めをやるなら私にやれ!」と自ら立候補。ここ
で、宮崎が夏にはずかし固め。夏は「はずかしいよーーん、はずかしいよーーん、あーーん!」と喜びの様子の夏。思わず、ほかの5選手がまわりを囲み、ストンピング。
網倉は「師匠がやってくれないから…」とひとり、台車の上で開脚した状態に。櫻井が押しながら3人は再びどこかへ姿を消す。
SAKIがYuuRlにブルズアンへリートで固める。満月がカットに入る。SAKIがYuuRIにブレーンバスター。続いて真白がダイビング・クロスボディ、ドロップキック。YuuRlが飛びつきスリーパーで切り返す。さらにトラースキックも、真白がドロップキックで打ち返す。
香藤と妹加。香藤がボディプレス。「まだまだー!」と串刺しタックル。ここで夏を呼び込む。
夏がブロンコバスターを狙うが、かわされて自爆。しかし、一度では終わらず、香藤がYuuRIとのトレイン攻撃から再度、セッティング。
コーナーをリバウンドして気合を込める夏だが、またも自爆となり、コーナーに股間を痛打。ならばと、香藤とYuuRlが妹加をコーナー宙づりにしてさらにトレイン攻撃でダメージを蓄積させる。
夏は先ほどの自爆による精神的と肉体的のダメージにより「もうブロンコはできない…」と自信喪失。
それを見た香藤が夏を背後から抱っこ状態で開脚してコーナーに走り込む合体式ブロンコバスター。
さらに香藤が妹加に雷電ドロップ。ダイビング・ボディプレスもカウント2。妹加は背後からのラリアットで反撃。そして、エルボーを連打。さらにアルゼンチンバックブリーカーを狙ったが香藤の巨体は持ち上がらず。
香藤の突進にラリアット。そして今度はショートレンジラリアットもカウント2。ここで香藤の巨体をもう一度持ち上げようとチャレンジすると、見事にアルゼンチン・バックブリーカーで抱え上げて、ついにギブアップを奪った。
4,メモリアルwave 〜そんちかアゲイン〜(30分1本勝負)
〇加藤園子&永島千佳世(18分39秒、片エビ固め)炎華●&梅咲遥
※クーロンズゲート。


 炎華がずっとあこがれを持っていた存在であった“そんちか”。本来ならば、8月に対戦が決定していたものの、炎華の胸骨骨折による欠場で流れる。11月23日に加藤の引退が決まる中、ギリギリのタイミングで対戦が実現した。
しかもこのカードがそんちかのラストマッチ。お膳立ては揃った。あとは炎華が自らの思いをそんちかにぶつけられるか。
まずは永島がアームホイップ。炎華も人工衛星ヘッドシザースで返す。ここで加藤が背後からキックを打ち込んでカット。加藤はミドルキック、フェースクラッシャー、ギロチンドロップと、炎華に刻み込むかのように、一つひとつ決めていく。
さらに永島とともに、磔にして2人で顔面を踏みつける。しかし、この瞬間、またも試合中で戻ってきた宮崎が背後から攻撃するわけでもなく、一緒にポーズに入り込む。ここは同期の絆か。永島が炎華へヘアホイップを連発。
さらに髪をかきむしって場内ブーイング。つづけて、加藤は「炎華ー!」と叫んで背中にサッカーボールキック。
その後も、永島が足で首をロックして顔面を攻撃。加藤も正面からの蹴り。さらに永島がヒザで全体重を乗せる。
炎華は反転式クロスボディでなんとか反撃して、ピンチを脱出すると梅咲にタッチ。
梅咲はそんちかへのドロップキック、フライングネックブリーカー、これに対して加藤が腕を取ってのミドルキックをボディへ3連発。梅咲はブレーンバスターで返し、あめきゅんがトレイン攻撃。
さらに炎華が梅咲を踏み台にしての串刺しドロップキック、続けて梅咲がドロップキック。これに対して、加藤がカミカゼでコーナーまで持っていくと、永島をファンタスティックフリップで投下する。永島が梅咲の手を踏みつけ、ジャンプして一撃。
炎華&梅咲が永島にダブルのドロップキック。梅咲が低空の顔面ドロップキックからミサイルキック。永島はワキ固めで切り返すが、梅咲がうまくすり抜けると、カウンターのエルボーからブロックバスターホールド。加藤がカット。10分経過。
炎華がダイビング・ボディアタック、スペースローリングエルボー、ドロップキックからSTFと自らの技を畳みかける。
さらにレッグロールクラッチホールド。これを回避した永島がぶっこ抜きでジャーマンで投げる。。梅咲がカット。
加藤は再び「炎華ー!!」と叫ぶと、胸板へのローキックを3連打。ダメージを受ける炎華の前に立ち、「終わっちゃうぞ、どうした! いいのかそれで!」と檄を飛ばす。これを聞いて立ち上がった炎華がエルボーの打ち合いへ。加藤がステップしてのキック。炎華はミサイルキック連発で反撃する。再びざわつく場内。よく見ると、ブリシスの3人がまたもエプロンサイドへ。
網倉が場外で、宮崎&櫻井にセントーンを打ち込むと、リング内に戻す。加藤は「何だオマエら!?」と驚きを隠せないが、それでも網倉とともに、別々のコーナーへ倒れ込む相手にキャノンボールを同時に決める。コーナーを変えてもう一度、投下。ここで網倉は宮崎&櫻井を引き連れ、再び場外へ。そしてそのまま行方をくらます。
永島&加藤がダブルブレーンバスターもカウント2。ここで、梅咲のアシストを受けて加藤の動きを止めた炎華が雪崩フランケンシュタイナー。見事に開店したが、永島がダブルフットスタンプでカット。
ここでついに加藤がダイビングギロチンドロップ。これを間一髪かわしたところで、梅咲が丸め込み。
続けて炎華も丸め込むがいずれもカウント2。
加藤が炎華の顔面蹴り上げると、ここから一気にクーロンズゲートを決めて3カウントを決めた。
試合が終わり、号泣する炎華。どういう思いがこみ上げるか。
これを見て、加藤がマイク。
加藤「炎華! そんちかはどうだ! 泣いてばっかりだな?オマエのせいで私も泣きそうになったよ。炎華、ケガばっかりだった私。若い頃もダメダメだった。そんなそんちかにあこがれてくれて、プロレスラーになってくれて一緒に闘えるなんて思えなくて、メチャクチャ嬉しいです。1回目はオマエがケガしちゃったけど、GAMIさんや先輩たちが一生懸命やったんだぞ。でも試合ができてよかったです。そして遥ちゃん、ありがとう。実はいろいろなご縁がありまして、私の引退ロードにも上がってもらって。アンタもケガばっかりだから気をつけなよ。今日は本当に本当に、最後のそんちかです。あんまり考えると泣いちゃうから、考えないようにしてたけど…。本当にさっきも言ったけど復帰してダメダメだった頃、あんたに支えられました。後半のプロレス人生、永島がいなかったら頑張って踏ん張ってやれなかったかもしれない。そんな大事な仲間です。これが本当に最後のそんちかです、本当にありがとうございました。この後も楽しんでくださいね!」
こうしてさわやかにリングを降りたそんちか。waveのリングがこの名タッグの見納めとなった。
▼バックステージ
炎華「(泣き声になりながら)今日がずっと自分が物心つく前からずっとずっとあこがれだったそんちかさんとの最後の対戦で、対戦できないと思ってたので、この機会をいただけてほんとにほんとに幸せだと思ったし、分厚くて高すぎる壁でしたけど、お二人みたいに強くなれるように頑張りたいと思いました」
加藤「自分は炎華とはシングルで絡んだりもあったけど、この子がどうしてもそんちかとやりたいと。ものすごい小さい頃にサインを書いたり、写真を撮ったのも覚えてる。そんな子がプロレスラーとして一人前になってデビューして闘うってのはこういうことなんだなって。そんちかにあこがれたからには、トップくらいになってくれよ!そうじゃなきゃ恥ずかしいからな!」
永島「私は2人と初対戦。あの炎華ちゃんだと思ってなくて、マスクも被っててわかんなくて。(炎華の)おじさんからコソッと言われて気付いたというか(苦笑)。今まで全然接点もなかったから『あのときの子!?』って」
梅咲「やっぱりそんちかは強いっていうイメージで、そういうタッグに炎華ちゃんとなっていければなって。こんなハッピーな雰囲気の中で試合ができたのが久しぶりで、楽しかったです」
加藤「アンタたちは今後の女子プロレス界を背負っていく大切な存在だから怪我しないで」
永島「私はまだ残ってるんだから、ぶっ倒しにきてよ(笑)」
――そんちかさんは今日が最後のタッグということですが。
加藤「何があるかはわからないけど、公式ではラストそんちか。OZには永島と天野がいて、復帰してもリングに上がれない時期があったりして情けなかったけど、それを徐々に戻していってくれたのはこの人のおかげだし、なんだかんだそばにいてくれたなって思うから。それは感謝してます」
永島「11月になって急にさびしくなった。離れてる期間もあったから隣りにいないのが当たり前になってたけど、最近になって絡むようになって急に」
5,DUALSHOCK WAVE~WAVE認定タッグ王者決定戦〜(30分1本勝負)
〇桜花由美&咲蘭(18分14秒、片エビ固め)世羅りさ●&雪妃真矢
※ ビッグブーツ。本間引退により10月12日にSPiCEAPが王座を返上したため、王者決定戦となる。桜花&咲蘭が第40代王者となる。


 SPiCEAPこと、本間&妹加の保持していたWAVE認定タッグだが、本間引退により10・12板橋で返上となり現在空位に。
その王座決定戦に桜花&咲蘭の“人生サンブンノイチ”と世羅&雪妃の“アジュールレボリューション”による王座決定戦が行なわれ、勝利したチームが第40代王者組となる。
まずは桜花&咲蘭が奇襲を仕掛け、試合開始。トレイン攻撃から、桜花が咲蘭をかかえての合体式プレス、さらに合体ダブルフットスタンプと、連携技を次々と披露。そして、二人がかりによる雪妃に指踏みつけ攻撃から、「人生サンブンノイチ、いくぞ、オー!」でポーズを取る。
しかし雪妃が咲蘭をコーナーの串刺しニーで反撃に入ると、ダブルでの串刺しエルボーからダブルローキック。「アジュールレボリューション、オー!」でお返しのポーズを取る。その後、雪妃が磔から背中へのニー、世羅もコーナーに追い詰めてニーで顔面を捕らえるなど、アジュレボのペースに。桜花がダブルフェースクラッシャーでカットに入る。
咲蘭がドロップキック連発から世羅にワキ固め。世羅は「うるせーな、クソガキ!」とセラリズムバスターで切り返すと、雪妃もミドルキックから腕と足を同時に固める。
咲蘭は足への低空ドロップキック4連発で脱出。さらに雪妃の足を踏み台にしてのフェースクラッシャーもカウント2。続けて、ミサイルキックからダイビングフットスタンプ。
続いて桜花も「オー!」を挟んでからの串刺しビッグブーツを2連発。カウント2。10分経過。
さらにぶら下がり式ブラディーEXからビッグブーツを狙ったものの、かわした雪妃が足へのローキックを連発してエルボー。
桜花は串刺しビッグブーツ、咲蘭が619で連続攻撃。桜花がもう一発、ビッグブーツもカウント2。雪妃は低空のニーアタックを桜花&咲蘭に同時に打ち込むも、カウント2。
世羅が桜花に羅紗鋏。コーナーに上り、ニードロップを狙うも咲蘭がカット。
 ここで雪妃&世羅が同時に羅紗鋏の競演。ここで背後から雪妃が桜花を持ち上げ、前から世羅が持ち上げてボム系に落とすが咲蘭がカット。咲蘭が二人へダイビングボディアタック。
ここから世羅と桜花のエルボー合戦へ突入。桜花がバックキックを放つとカカト落としと、蹴りを連続ヒットさせるもカウント2。今度は、桜花の肩に咲蘭が乗ると、ハイアングルダイビングフットスタンプを投下したが、雪妃がカット。
今度は雪妃が桜花にハーフネルソンスープレックス。さらにバズソーキック。咲蘭がカットに入るダイビングボディアタックが桜花に誤爆。しかし、雪妃のハイキックからスピンキックも世羅に誤爆。
このチャンスに桜花はネックハンギングボム。そして、ビッグブーツでダメ押しの一撃を放ち、3カウント。桜花は公約通り、勝利し、咲蘭のベルト姿を披露することになった。咲蘭は大泣きの表情。
人生サンブンノイチが祝福のマイク。
桜花「約束通り、咲蘭の人生初ベルトいただきました!」
咲蘭「(大泣き状態で)初ベルト…桜花さんと勝てて嬉しいです!」
桜花「アジュレボ、メッチャすごかったわ。またウチらがベルト持ってて防衛するときは、また世羅が引退する前にやりましょう。
でも次はやめておきたいから、とりあえず他に挑戦したいヤツはいるか!?」
この号令で、一気に多くの選手がなだれ込み、「ハイ!ハイ!ハイ!」と大混乱。桜花は慌てて指示を出す。
桜花「降りろ、パートナーがいるヤツだけだ! 次16日の札幌? じゃあ11月16日の札幌に出られるタッグチーム、名乗り出てこい!」
 どうやらパートナーがいない選手も我先にと、リングへ上がっていた模様。ここで、札幌へのオファーがあり、タッグチームとして名乗りを上げていたのは夏&YuuRlと炎華&梅咲の2チームに絞られる。桜花は「咲蘭に選ばせてあげる」と選択をゆだねる。
咲蘭「自分が肩を叩きます!(炎華の肩を後ろから叩く)自分は炎華とやりたいです!」
桜花「じゃあ11月16日札幌、よろしくお願いします!」
 夏は「なんでだよ!」とエキサイト。とYuuRlとともに、大荒れになりながらようやく、リングを後に…。
リングを後に…。こうして記念撮影ののち、桜花&咲蘭が引き揚げたのだが、この間に、ブリシスが戻ってきて、攻防を繰り広げる。
宮崎が2人にダブルでのラリアットを打ち込み、網倉の上に櫻井を直伝デスバレーボムで叩きつけ、ダブルフォールで2人まとめて3カウント。
17時間を超える攻防の中、ついに決着がついた。
宮崎がマイクを手にする。勝利の喜びかと思われたが、1・1の決定カードの発表だった。
宮崎「今日中に試合を終わらせて発表したいことがありました。引退興行のカード。1つは永島千佳世&倉垣翼vs夏すみれ&青木いつ希。
そして私の引退試合のカード。宮崎有妃vsシン・広田さくら(場内歓声)。そしてもう1つ。はずかし固めの後継者、本当に悩みました。
でも結果、この選手に決めました!(男色ディーノがモニターに)この選手なら、はずかし固めを世界に広めてくれると思います! 今日来てくれる予定だったんですが、体調不良によりお手紙が届いています」
ディーノ「(代読)この度ははずかし固めというプロレス史に残る最強の精神攻撃技を継承させていただくことになりました。継承したか
らには、一子相伝の殺人技として後世まで引き継いでいきたいと思います。そして私からお返しの贈り物として、引退試合はシン・広田さ
くら選手との試合と聞きましたので、『ウエポンランブル』にするというのはどうでしょうか? お互いの用意した公認凶器が運ばれてく
る、お互いの人生を表現し尽くすにはピッタリの試合ではないでしょうか。私は最後まで宮崎さんらしい試合を見たいです。見せ尽くして、
やり尽くすことを期待したいと思います。男色ディーノ」
宮崎「最高じゃねえか。ウエポンランブルは本当にスゴイ試合になるから。宮崎有妃vsシン・広田さくら、ウエポンランブルで決着をつけ
ます。よろしくお願いします!」
▼バックステージ
桜花「人生サンブンノイチ、咲蘭が初ベルトを腰に巻きました! 咲蘭は生まれたときから知ってるんで。歓喜のときですね」
咲蘭「嬉しかったです。桜花さんと初めてのベルトが巻けて」
桜花「これからはたくさん防衛戦をして。たぶんSAKIと清水が一番防衛してると思うので。それ以上10回、20回防衛していきたい!」
咲蘭「自分は炎華と前回挑戦して取れなかったですけど、対戦する方が楽しいと思ったので。炎華を選ばせていただきました」

宮崎「(引退の相手を広田に選んだが?)もう私はこの人しかないと思ってました。広田が選挙とかなって一回その話はやめたけど、やっ
ぱりどうしてもやりたくて。このカードを決めました。ディーノのウエポンランブル、ちょっと怖いですね。お互いのプロレス人生を懸け
て、今まで歩んできた道を。すごく難しい、壮大な試合だと思います。ですが最後は勝って終わりたいと思います。
(はずかし固めの継承相手に選んだ理由は?)私は大丈夫なんですけど、誹謗中傷の言葉が何百通、何千通も来たとしても、どこまで広め
られるか、いろいろ考えた結果、男色ディーノが一番相応しい人間だと判断しました。
(永島&倉垣vs夏&青木については?)同期の永島と倉垣には絶対出てほしいと思ってて。やりたいカードが増えていく中で厳選した選手
というか。そして夏すみれ。ちょっと夏が入ってどういう試合になるかわからないですけど、面白い試合にしてくれると思います」
6.Regina di WAVE〜WAVE認定シングル選手権試合(30分1本勝負)
《挑戦者》(レジーナチャレンジ優勝者)青木いつ希(19分17秒、ジャパニーズオーシャン・バックドロップホールド)狐伯 《王者》
※第23代王者が3度目の防衛に失敗。青木が第24代王者となる。



 第23代王者3度目の防衛戦。“狐伯世代”を掲げる狐伯が、網倉を下し、次なる世代として前に立ちはだかった青木との防衛戦に。
同世代の中のライバルともいえる青木との対戦に、果たして防衛を果たせるのか。
まずは握手をした状態で「よろしくお願いします」と絶叫シャウト。
 試合開始。腕の取り合いから、狐伯がグラウンドのコルバタ。串刺しのエルボーから、串刺しドロップキック。トップロープ上に正座して
サマーソルトドロップキックから、その場跳びによるムーンサルトプレス。序盤は一気に畳みかける。
青木も串刺し低空ドロップキックをお返しし、フェースクラッシャーからランニング・ボディプレス、さらにはスリーパーでスタミナを奪いに行く。
これをなんとかロープに逃れた狐伯はスタナーからミサイルキック、さらにプランチャで反撃。そして、リングに戻りミサイルキック。
エルボーの打ち合いから青木がコンプリートショット。再びスリーパーで執ように締め上げる。ここから胴締めスリーパーで締め上げるも、
狐伯は筆致にロープへ。
青木は背中へのニードロップを決めると、ニードロップを落とし、さらに「狐伯潰れろ!」と叫んでのダイビングボディプレス。カウント2。
ここからエルボーの打ち合いとなり、狐伯がドロップキックも、青木がひるむかと思われたが、アイルビーバック式ラリアットで蘇生し、大外刈り。カウント2。
狐伯がアストロシザース。青木がジャーマンを着地して回避。背後からニーアタックをぶちこむもカウント2。変型コンプリートショットから、低空のダブルニー。カウント2。
狐伯は青木の両手を取った状態で、コーナー最上段から肩へのフットスタンプもカウント2。続けてフロッグスプラッシュで追撃を狙うが、青木が剣山でカットすると、起き上がりざまにラリアットを打ち込んでダブルダウン。
ここから両者がヒザをつきながらのエルボーの打ち合いとなり、狐伯が厳しいエルボーを4連打。青木もエルボーを乱打してお返ししていくが、狐伯が逆さ押さえ込みからのニーアタック。さらに突進するが、青木がラリアットを打ち込んで切り返す。
続けてジャンピングラリアットを打ち込むがカウント2。青木は大外刈りからダイビングボディプレスを決めたが、カウント2。
青木がラリアット。もう一発を狙ったが、突進をパケーテで丸め込む。カウント2。青木はロープの反動を使ってのジャーマンからジャン
ピングラリアット。
カウント2で返されると、もう一発、ジャンピングラリアットで追撃の一打を打ち込んだが、カウント2。
ここでジャパニーズ・オーシャン・バックドロップ・ホールドを決めて3カウント。ついに狐伯が力尽きる。青木がRegina王座を初
戴冠。デビュー時からレギュラー参戦を果たしていた青木がついに頂点に立った瞬間だった。
青木「(マイクを使わず)Regina、取ったぞ~~~! (泣き声になりながら)デビューして9年目、同期がベルトを取ったり先に進んだり、そんな姿が羨ましすぎたけど、私はどこかで諦めてました。自分はシングルのベルトは遠いって思ってたし、たぶんどこかで取るのに
ふさわしくないと思ってました。
でもそんな私が心から、大阪の誰も知らない、たぶんうるさくもなかった青木を『面白いヤツおるやん。大阪の大会あるときは絶対呼ぶからな』って言ってくれたのがWAVEでした。初めてタッグのベルトを巻いたのもWAVE、いろんな経験をさせてもらいました。同期でいっぱい組ませてもらって、同期っていいな、絶対負けたくねえな、そう思わせてくれたのもWAVEでした。私が今ここにいるのは、いっぱいいっぱい支えてくれて、青木おもろいやんって言ってくれた人がいたから、ここまでノビノビ育って、このシングルのベルトにたどり着きました。ただのうるさいだけじゃないヤツにしてくれて本当にありがとう。そして狐伯、オマエが、後輩のオマエが団体を背負ってシングルのベルトを巻いて、いっぱい最前線に立って突っ走ってくれたから。オマエ、私のことを指名しないなんてムカつくって感情をオマエが生み出してくれたんだよ。ここまで青木を引きずり出してくれてありがとう、狐伯」
狐伯「青木には絶対取られると思ったから絶対指名したくなかった。でもReginaトーナメントで実力で上がってきた。だから次は狐伯
が実力で上がっていくから、ずっと持っておけよ。ありがとう」
ここで両者が抱き合う。

青木「ありがとな。(鼻から大流血になった狐伯に)頭は下に向けとけよ。血が逆流するから。最近はそっちのほうが良いみたい。ありがとう
狐伯。そして何よりも、今日後楽園にきてくれたみんなありがとう! そして今日参戦してくれたみなさん、上がってください。今年、WAVE最
後の後楽園だから、みんな上がってください! お体に差し障りない方は、起立してください。だって年内最後の後楽園だから、みんなで締めたいよな? みんなでやるオーがあるよな? これがWAVEだもあるよな! よし、締めるぞ、わかったな! いくぞー、これがWAVEだ!」
終了後、湧き上がる「青木」コール。青木は四方に礼を尽くしようやくリングを降りた。
▼バックステージ

青木「なんか…ちょっとまだあんまり信じられてないかも…しれないですね。シングル。自分がつかむものだって、ホントに。8月くらいまでなかったな。Reginaチャレンジまでなかったんですよ。シングル巻くぞみたいな。たぶんどっかであきらめてたんだと思います。青木には巻く実力がないと思ってました。でも一個下の狐伯が、メッチャイヤなヤツですけど、Catch the waveを優勝して、あの上谷から3つ取って。でも偶然じゃなくて、狐伯は努力して努力して、才能もあるけどもっと努力して、このベルトに手が届いたんだと思います。
網倉と宮崎さんから防衛して、ずっとドローだったのに青木って言ってこねえなって。Reginaチャレンジを優勝したら、ベルトが青木を呼んでるんだって思って、今日ここにたどり着きました。みんながまだうるさくもない、個性もない青木を、なんかおもろいやつおるわって言ってくれて。そしたらいろんな団体さんが大阪で試合があるとき呼んでくれた。それは紛れもなくwaveさんが青木を見つけてくれたからです。
私はいろんな団体に育ててもらって、このReginaという名前を出していくことによって、waveを全世界に発信していきますよ。それが青木が
できる恩返しです。
あと2つ。青木がベルトにたどり着けたのは、まぎれもない島根出身という理由だけで拾ってくれた日高郁人がいるからです。青木のてっぺん
からつま先まで、日高郁人が育ててくれたDNAが詰まっている。島根をもっともっと凱旋して盛り上げたい! それから11月2日、今日は母親の
命日だ。青木が高校生になるのも、プロレスラーになるのも見ていないけど、いつも背中を押してくれたし、私が負けようものなら鬼の面で
般若の面で怒ってくると思うから。今の青木は超楽しいよって伝えたいと思います。みなさん、これからもよろしくお願いします!」